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zoom RSS 赤の時間―青函点望

<<   作成日時 : 2016/02/01 00:00   >>

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津軽海峡線の朝は早い。午前4時すぎ、おそらく保線のために取られている空白時間の明けるのを待って、青森・函館両方から貨物列車が青函トンネルへと流れ込む。本州に上陸した上り列車は5時半ごろ、まだ眠りから覚めない青森の市街へ到着する。
貨物列車の牽引を担当するは東北の主役「金太郎」ことEH500。赤いマンモス電機の行き交う姿はしかし、3月21日で急に途切れてまう。翌22日から行われる「地上設備最終切換」で、青函トンネル区間が北海道新幹線への運行システムに切り替わると、これまでの在来線電車や機関車は自走で乗り入れることができなくなる。かわって登場するのが新たな赤い電機、EH800だ。

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EH800-6

  • 津軽線 津軽宮田←油川 2015-11
  • D810, AF-S NIKKOR 70-200mm F4G ED VR, ISO200

貨物列車と交互走行することになる北海道新幹線の青函トンネル区間は、新幹線が当面140km/hに速度を落とす一方、在来線側も架線電圧の交流25,000Vへの対応が必要となる。このため複電圧および新幹線運行システム (ATC, 列車無線など) に対応した電気機関車として開発されたのがEH800形である。形式の800番台はJR貨物の交流電化区間向け交流電動機機関車として確保されていたもので、1月末で試作車(901) と量産車15両の全16両が出そろった。現ダイヤではED79形50番台が牽引していた列車を中心に、東青森〜五稜郭間で足慣らしを続けている。
車体のサイズや基本デザインはEH500と同等で、外観で違うのは前尾灯がEH500-1,2とおなじ位置に下げられたこと、集電装置がシングルアームパンタになったこと、それから函館側 (2エンド) の車体裾部にふくらみができているところだ。この部分には新幹線のデジタル無線システムが使用するLCX (漏洩同軸ケーブル)用アンテナが収容されており、同形の特殊な機能を印象づける。細かいところでは運転台頭上に新幹線車両とおなじ形の検電アンテナが載っているのも見逃せない。赤い車体には本州と北海道を結ぶイメージの白ラインに、スピードを意識した銀のラインが回り込んでいる。愛称やマスコットはとくに設定されなかった。

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EH500-56

  • 津軽線 油川←津軽宮田 2012-5
  • D700, AF-S Nikkor ED 80-200mm F2.8D, ISO200

北海道への鉄道物流に大きな役目を果たしたEH500にとって、今回の改正は大転機となるのだが、影響はそれだけではなさそうだ。遠く離れた黒磯駅では現在、地上での交直流電源切換を車上切換 (交直セクション方式) に変更する工事が進められているが、こんどのダイヤ改正で同駅での機関車交換が全廃されるという。
青函間が縮んだぶんEH500運用の範囲が首都圏側に伸ばされる形になるが、これによって宇都宮線区間での直流機運用、とくに国鉄形は激減することが予想される。EF510形500番台もほとんどJR東日本から離れているから、蓮田や栗橋のポイントで青い電機の姿をとらえる機会はかなり減りそうだ。

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コキ53352

  • 津軽線 油川←津軽宮田 2010-5
  • D700, AF-S Nikkor ED 80-200mm F2.8D, ISO200

もうひとつ注目は赤い(正確にはとび色:赤茶) コンテナ貨車、コキ50000系。大半の列車は最高運転速度110km/h対応のコキ100系になっており (貨物時刻表によれば、東北線等を含む道内の列車最高速度は100km/h)、最新のコキ107も北海道まで乗り入れているが、11月時点でも一部列車は最高95km/hの同系での組成だった。
一部100km/h, 110km/hに改造された車両も先に廃番台になり、もともとの95km/h車だけが数を減らしながらもなお残っている状態なのだが、新幹線との速度差がわずかばかりだが大きくなるわけで、そもそも車齢もかなり高くなっていることもあり、この区間に限らず行方がすこし気になってくるところ。

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