テーマ:国鉄色

秒速2635センチメートル

すこし古びた駅のホームを緩やかに離れて田園地帯に出た115系電車は、MT54形モーターの唸りも高らかに北関東の平原を駆け抜けていく。足下からは、最近ではなかなか聞く機会のなくなった定尺レールのジョイント音が、軽快な三連符を奏でている。 時計の秒針を見ながら、その音を数えていく。1, 2, 3… 9秒間でおよそ9回、18秒で19回だから…
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TSUBAME-2014

毎年のように勢力を減らしつつある国鉄形・国鉄色。代わりにJR・私鉄限らずステンレスやアルミの無地な装いの車両が増えてきた一方で、往時の車両塗装をイメージしたリバイバル車両が各地で登場してきいる。それは鉄道に並ぶ公共交通機関の代表、バスについても同じ流れのようである。 2013年12月、東京発着の高速路線バスを多数運行するJRバス関…
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力闘

非電化区間での旅客・貨物輸送を担ってきたDD51形ディーゼル機関車。全国各地にその足跡を残し、四季折々の風景を背に被写体となってきた。 北海道では電化区間を含めDD51(鷲別機関区配置) が本線機関車として活躍してきたが、DF200の増備と輸送体系の縮小により急速に数を減らしている。眼を西に向けても紀勢本線「鵜殿貨物」が2013年改正…
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シェルパはもみじ色

広島駅から普通電車で東へ約20分、瀬野(せの) に着くころにはあたりの山腹も線路際まで迫ってくる。その斜面を切り拓いた住宅地「瀬野みどり坂」へは、ロープウェイと懸垂モノレールを合体させた交通システム「スカイレールサービス」が結んでいるが、その起点 みどり口駅など駅の北口は、1986年まで存在した瀬野機関区の跡地に位置する。 ここから八…
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アサのヒルネ

ご存じのとおり3月15日のダイヤ改正で寝台特急〔あけぼの〕が定期運転を取りやめ、多客時の臨時列車となる。毎日運転の夜行列車は寝台特急〔北斗星〕〔サンライズ瀬戸・出雲〕、そして最後の急行〔はまなす〕のみに。いずれも列車名としてはJR世代であり、国鉄から継承された夜行旅客列車はついに全滅、「ブルートレイン」の歴史もいよいよ最終章を迎えること…
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スラッシュ&ストライプ

1982年ごろ。東京から乗った山手線電車を新橋で降り、東海道線のホームに向かった。東海道本線・田町~品川間には、東京機関区・品川客車区そして田町電車区を擁する広大な敷地がひろがる。国電はその西側を行くのだが、東海道新幹線と東海道線下り列車のみが東側を通る。いつも利用は国電ばかりだったから、一度は反対側から基地を眺めてみたかったのだと思う…
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山スカ・浜スカ

富士山と並んで世界文化遺産への推薦・登録を目指すも、最終的に推薦を断念することになってしまった鎌倉。しかし古都の魅力に変わりがあるわけではなく、となりの江ノ島も含めて首都近郊の気軽な観光地として行楽客を集めている。 その鎌倉には、古くから臨時・団体列車が多数設定されてきた。正月の鶴岡八幡宮初詣向け団体列車は成田山・高尾山と並び初詣臨と…
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みすずかる

信濃国を代表する山の一つ、浅間山の麓にひろがる避暑地・スキー場、今ではショッピングモールでも知られる軽井沢。麓の横川から急勾配で一気に登ってきた信越本線の碓氷峠、通称「ヨコカル」が廃止されてから15年になる。その理由は整備新幹線として建設された北陸新幹線(長野新幹線) の開業による並行在来線の経営分離で、軽井沢~篠ノ井間は第三セクターの…
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くるまがまるく

3月のダイヤ改正では、北近畿地区の特急〔こうのとり〕等で運用されてきたJR西日本の特急電車「183系」が引退となる。カッコつきで書いたのは、この183系(800番台)と本来の183(189)系は違う系列で、西日本のそれは485系から交直変換機器を撤去し直流専用車へ改造したものだ。 同地区では2011年から新型電車287系が登場し、それ…
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グリーン・グリーン

「グリーン車」という名称は、1969年に国鉄の運賃体系が等級制 (1・2等) からモノクラス化したときに登場した。それまでの旧1等車がつけていた緑色(淡緑6号) の腰帯と切符の地色などを基にしたとされる。 グリーン車には四つ葉のクローバーを模したグリーンマーク(黄緑7号) と、旧1等の腰帯が引き続きつけられていた (特急形電車・気動車…
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変わらぬ秋

常磐線 E531系普通電車で茨城県のローカル私鉄、ひたちなか海浜鉄道へ向かう。あの日からほぼ半年が過ぎていた。県内の鉄道路線は津波被害こそ免れたものの路盤陥没や施設損壊などの被害が多発、もっとも早く復旧した常磐線も水戸・勝田まで運転再開したのは3月31日のことだ。 ひたちなか海浜鉄道湊線では金上(かねあげ)~中根間の築堤脇にあった溜池…
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北の大地に思いを馳せ

全国の電化区間をくまなく走った国鉄特急の一大勢力、485系。きわめて汎用的・国鉄らしい車両といえるが、その中でも特殊なグループが存在する。ひとつは横軽協調対応の489系、もうひとつは北海道向けの485系1500番台だ。 北海道最初の電化区間は函館本線小樽~滝川間。旭川まで電化されて以降、札幌~旭川間では711系交流電車が近郊形なが…
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お届けものです。

鉛色の冬空から時折雪が舞う京都・大阪府境は、色はなくなったが雑草が消えてすっきりした。ここでいつものように車両を撮影、狙いは向日町・京都総合運転所からの〔文殊1号〕〔雷鳥33号〕回送だ。 もうそろそろ通過する時刻……という頃合いに、左手からひょいとあらわれたのは朱色の凸型DL。ん? DD51牽引の貨物がここに? と一瞬思ったが、うしろ…
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思い出ほのかに

毎年恒例の 鉄道ファン 特集「JR車両ファイル」。この一年間、JR車両にあったダイヤや車両の変化を振り返ろうと誌面を開けば、「えっ? そんなものまで?」と驚くような廃車や廃形式、運用離脱の報を見つけてしまう。とくに国鉄形の衰退が著しい昨今、一覧表に冷たく記された処遇に心が痛むこともある。 大糸線北部で活躍してきたキハ52も、そんな車両…
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ふるさと発なつかし経由おもいで行き

またひとつ……いやふたつ、夜行列車の灯が消える。 2010年3月13日のJRグループダイヤ改正で、最後の14系ブルートレイン―寝台特急〔北陸〕と、最後のボンネット形特急電車489系を使用した急行〔能登〕両列車の廃止が発表された。代替として週末や学休期間に臨時夜行急行が運転予定とされるが、現行の車両はいずれも廃車と思われる。 夜行長距…
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みなとのにじいろトラム

国鉄時代の駅の面影を求めるなら、富山駅は外せない。 3階建ての駅ビル、その1階中央にはラッチがずらりと並んだ改札口。しかも自動改札ではない (金沢・福井駅も改札は有人のみで、北陸の改札自動化はとても遅れている)。改札口からそのまま続く1番線に特急〔しらさぎ〕が停車する姿は、鉄道が交通の主役だった時代をも思わせる。バス、タクシーのりばと…
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つながり

151系〔こだま〕に始まる赤とクリームの国鉄特急色。485系やキハ80によってその色は全国に広がり、地方の主要都市は都会と列車一本でつながっていた。画一的な表情だけれど、新幹線によって結ばれている現在とは違った何かしらの信頼が、そこにはあったのだと思う。 1980年代の上野駅は、そんな国鉄特急色の電車が頻繁に出入りして華やかだった。新…
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北の大地に30年

国鉄色183系の引退興行と見られていた今回の道内一周、名目としては「183系特急形気動車登場30周年記念」だった。道中様々なトレインマークを掲出して走行し、途中駅での「幕回し実演」など見所も多かったようだ。同系登場を機に気動車特急のイラストマーク化がはじまったので、たしかに登場時にとても近い出で立ちであったといえる。 キハ183系は、…
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特急電車の横顔

10月1日から、北陸本線の特急〔サンダーバード〕が683系4000番台の投入で増発される。4000番台自体は6月から営業運転を開始していたが、これは北周り〔はくたか〕の増発に681系を捻出する目的だった。このため485系〔雷鳥〕に動きは無かったのだが、10月以降はいよいよ影響が及んで、残る列車はパノラマグリーン車(クロ481-2000/…
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遠い日の光

水戸から常磐線で一駅、勝田を起点に阿字ヶ浦(あじがうら)へ伸びる ひたちなか海浜鉄道湊(みなと)線。終点近くの海水浴場が賑わいを見せる夏季には、かつて上野からの直通列車も乗り入れていた。もとは茨城交通の鉄道線で、経営悪化から廃線の危機に直面したが (近隣の日立電鉄・鹿島鉄道は廃止されてしまった)、受け皿の第三セクター会社が設立されて20…
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バクシュウ問題?!

5月下旬から6月上旬にかけて、本州各地は麦の収穫時期「麦秋」を迎える。 地形図では水田となっている場所も、二毛作あるいは作付けの回転で、秋蒔きの麦が植えられているところも少なくない。秋の稲穂とはすこし違った濃いめの黄金色もお気に入りで、田植え前の数日間だけ撮れる「水鏡」―撮れない年もある―に続く、フィールドワークのお楽しみになってきて…
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差し挟まれて候

国鉄~JR電車(四国・貨物を除く)における形式称号の冒頭には、「モ」「ク」「サ」のいずれかが来る。それぞれ電動車・制御車・付随車であり、とくに制御電動車は「クモ」を称する。 「モ」と「ク」の意味するところが「モーターのモ」と「駆動のク」であることに異論は少ないだろうが、「サ」の起源は諸説あって確定していなかった。主(あるじ)に仕える「…
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色の記憶・音の記憶

正調・国鉄特急色を身にまとう電車は、もう残り少なくなった。特急として定期的に走るのは〔雷鳥〕―ついに683系への全面置き換えが決まった―、それに準じたもと485系の〔北近畿〕などだけ。それらと並んで奇跡的に生き残り、電車特急50年の歴史を今に伝えるボンネット形の先頭車、クハ489。かつて「碓氷のシェルパ」EF63と峠を越えた車両は、上野…
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つながる想い

九州ブルトレが大詰めを迎えた2月末。2011年3月に全線開業する九州新幹線の、山陽直通列車名が〔さくら〕に決まった。 〔さくら〕は長年のあいだ1列車として東京駅を発車した九州ブルトレの先鋒であり、〔富士〕と並ぶ日本初の列車名称という点でも極めて重みのある存在だった。九州内の貨客列車を牽引する交流機ED76も〔さくら〕との付き合いは長く…
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最後の日まで

本ブログ内特集「ブルートレイン2008」の最終回でも記したが、一時期ボコボコな車体外板(塗装)の多かったブルトレ車両も、最近見るものはかなりきれいに感じる。〔富士・はやぶさ〕で使用される14系寝台車も同様だが、2007~2008年度にかけて熊本車両センター所属の同系は相次ぎ全般検査(または重要部検査)を受けていた。 全般検査――略して…
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ふるさと

北海道から九州まで、非電化ローカル区間でひろく活躍したキハ20系気動車。キハ52形は、そのなかで勾配線区向けに2エンジンを搭載した車両である。 国鉄時代、一般的な気動車の駆動は1エンジンで車軸1つだった。すなわち1両で動力を伝えられるのは車輪1個に過ぎない。エンジンを2機載せて2軸駆動すればパワーも向上するという理屈だ(そのぶん重くな…
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急行列車のおもかげ

車両両端のデッキから引き戸を開けると、グレーの床、クリーム基調の壁に、整然と並ぶ青いモケットのボックスシート。腰掛ければ窓側にも肘掛、窓框下のテーブル(センヌキつき)、JNRマークの灰皿。 国鉄形急行列車の一般的な設備だが、このスタイルを残す車両も急行の淘汰でほとんど消えてしまった。その中で今いちばんそれに近いのが、最近個人的におなじ…
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エクストラ・ショット

車両サイドビューの撮影結果を見直していると、意外にもシャッタースピードは速い。だいたい1/100~1/400sの範囲におさまっているようだ。 この撮影で重視しているのは、前背景を流すことよりもむしろ車体を完全な真横から捉えることのほうだ。そうしないと台形になって形が崩れるし、あまり遅いと車体の隅まで流れるから。(換算)焦点距離50mm…
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走る変電所

いつごろからこの通称がついたのか定かでないが、モハ484という形式はまさに「走る変電所」と呼ぶにふさわしい。MM'ユニットのうち"484"という偶数形式で、3種類の電源(DC1,500V, AC20,000V60Hz, 50Hz)を取り入れて隣の奇数形式モハ485(主制御器を持つ。写真では左隣)に供給し、モーターはその制御器の支配下にあ…
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ブルートレイン2008[特別編]: 青い流れ星

さて、「ブルートレイン2008」も数えると26回シリーズになっていた。いま走っているだけでこんなに種類があったのかと、でまたよく短期間で撮ったものだ、と思ったり思わなかったり……。 そんなわけでこのたび目次を作ることにした。ただブログ記事に書いていくのはいろいろ大変なので、(最近あまり更新できないが)本家のほうでまとめさせていただきま…
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