TETSUJIN DASH!!

泉州沖に1994年開港した国内初の海上空港、関西国際空港。成田と同じくハネだハブかマングースといろいろ取り沙汰されている同港も、24時間貨客運用可能な (これも国内初) 国際空港 "KIX" として当時は注目を浴びたものだ。また空港アクセスとして鉄道も一体整備されており、先立って開業した成田同様、それまで単にライバルと見られていた鉄道と航空の関係が見直されるきっかけにもなった。
関西空港への鉄道アクセスは、JR西日本と南海電気鉄道が担当している。JR西日本は特急〔はるか〕と関空快速、南海は特急〔ラピート〕 (rapi:t) と空港急行。りんくうタウン~関西空港間の複線を両社で共用しているのが特徴だが、線路は別の会社が保有する「二社乗り入れ」形式で、軌間・電化形式も同じためだ。
それまでも南海本線では、なんば~和歌山市・和歌山港間の特急電車に指定席車両を連結、愛称〔サザン〕として着席サービスを行ってきた。関空には本格的な空港連絡特急として新たに50000系電車を新製投入、なんば~関空間を最短34分で結んでいる。

クハ281-7

クハ281-7

  • 東海道本線 長岡京→山崎 2009-6
  • D700, AF-S Nikkor ED 80-200mm F2.8D, ISO800

2つの関空特急を比べると、〔はるか〕は柔、〔ラピート〕は剛といえる。
〔はるか〕の281系はシンボルマークにもある通り、国際的な観光地でもある古都 "KYOTO" を強くイメージしたものだ。ベースの白は和紙、客室窓の脇に並ぶブロックパターンは障子格子、切り込むラインは竹林といったところだろうか。首都 "TOKYO" とのつながりも意識させる N'EX との違いも見えて興味深い。
対する南海50000系は、鈍い光沢を放つブルーマイカの塗装。航空機ないし客船を思わせる楕円形の客室窓も鉄道車両として異色の要素だけれど、そんな事柄がちっぽけに見えるほど強烈な印象を与えるのが、その先頭部形状である。

クハ50704 南海電気鉄道

クハ50704

  • 南海本線 鶴原→井原里 2009-8
  • D700, AF-S VR-Nikkor ED 70-300mm F4.5-5.6G, ISO200

鉄人砲弾のような前頭部、曲面ガラスの前に金属光沢を放つ鼻筋が通り、がっしりしたスカートと一体で形成されている。この金属の塊は、まさしくあの「鉄人」ではないか。開発発表で示されたイラストに、私も「本気でこんなデザインするのか?」と思っていたら、本当にそのまま登場してきてびっくりした。ファンの声も賛否両論あったけれど、類を見ないインパクトを与える車両であることには違いなく、1995年 (第38回) 鉄道友の会ブルーリボン賞を獲得。南海にとっては初の同賞受賞だった。
外観は前代未聞のデザインだが、一歩車内に入れば天井の高い客室が奇をてらわない暖色系でまとめてあり、丸い窓もむしろ優雅な雰囲気を感じさせてくれる。プラス250円の「スーパーシート」は横3列とさらに広く、30~40分しか乗れないのが惜しいくらいだ。
両形およびJR西日本223系は手荷物輸送の業務用室を持っており、それぞれ京都 (関空快速はJR難波)、なんばから搭乗者手荷物輸送を行える体制を整えていたが、いずれも現在は中止されている。〔ラピート〕は速達「α」と途中駅停車「β」の交互運転だったが、現在はほとんど「β」で、〔サザン〕とあわせた堺・泉州への着席サービスという側面のほうが強い。

南海本線も阪和線同様古くからの市街地を走る路線であり、引きの取れる場所が極めて限られる。〔サザン〕はともかく〔ラピート〕は和歌山方面にはまったく行かないから、狭い場所でも四の五の言っていられなかった。

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