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<<   作成日時 : 2014/02/22 00:00   >>

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無味乾燥ともいえる通勤電車も、規格的な窓にドアの行列、過度な装飾のないスタイルといった部分に「機能美」を感じることがある。まもなくJR車がE233系7000番台に統一されようとする埼京線も開業最初は103系で、悲鳴のようなモーター音を響かせて池袋〜新宿間を疾走する姿は一時期よく見ることがあった。うるさいと思うことのほうが圧倒的に多かったけれど、車体へ斜めに陽が当たって輝くほんの瞬間はとても美しいと感じもした。

サハE531-15

サハE531-15

  • 常磐線 取手→藤代 2011-10
  • D700, AF-S VR-Nikkor ED 70-300mm F4.5-5.6G, ISO250

当代の通勤車両はその外観もいっそうシンプルなものになっていて、JR東日本の209系にはじまる新世代通勤・一般形はすっかりおなじみのスタイルといえる。
常磐線を走るE531系交直流電車もその一員で、E231系(近郊タイプ)とE233系の中間に位置する汎用4扉車。最高速度は130km/hと首都圏近郊ではいちばんの俊足でもある。
E231系(近郊)とおなじく編成内にロングシートとセミクロスシート車が混在し、ロング車は通勤タイプとおなじ左右非対称の窓がドア間に並んでいるが、セミクロス車は窓桟がボックスにあわせて割り振られている。台車のヨーダンパ取付座の向き、幕板の車外スピーカーなども含めたシンメトリック (対称的) な配置で、行先表示器が中央にあることとあわせ、均整の非常に整った車体である。

クハE530-14

クハE530-14

  • 常磐線 取手←藤代 2011-10
  • D700, AF-S VR-Nikkor ED 70-300mm F4.5-5.6G, ISO250

その一方で先頭車のスタイルはかなり特異だ。運転台うしろが大きく後退しているのはもちろんのこと、よく見ると後方のドア位置も他車とずれている。図面から拾うドア中心間の間隔は前から 3,610mm, 4,940mm, 4,525mm。4ドアすべて異なる不均衡配置なのだ。
前方がずれているのはE217系にはじまる前頭部安全対策によるもので、後方のずれはトイレに起因する。車椅子にも対応した大型トイレは、いわゆる「バリアフリー法」への対処としてE217系(後期)、E231系から採用されているものだが、E531系では新型電動車いすにあわせて扉の幅を広げたため個室自体も広くなっており、隣接するドアをずらす必要が生じたのだ。1号車クハE530-0・10号車クハE531は通常ボックスシートの隣に配置される2人掛けロングシート (ちっとも長くないが「長手方向」の意味である) が配置されず、また10号車クハE531-0、11号車クハE530-2000(ロングシート車)は通常7人掛けのところ6人掛けになっている。
車両右側はトイレ個室の影響を受けないため (車端部は車いす乗車スペースとしている) 後方のドアずれは発生しておらず、この部分は車両左右でドアの位置が違っていることになる。室内越しに抜けた反対側のドア窓が、右側だけ明らかにずれていることに注目したい。なおE233系3000番台では設計を見直して長手方向をE231系と同等に納めたため、このようなドアのずれは発生しない。

ドアの位置は通勤時間帯の整列乗車にとって重要である。次発・次々発の列もできるような駅であればなおさらだ。またプラットホーム保安向上のため整備が進むホームドア (可動式プラットホーム柵) への対応という点でも乗降位置の統一は大きな課題であり、3ドア・4ドア、あるいは4・6ドアが混在する駅ではロープ式などの特殊な装置が必要となってしまう。
ホームドア設置が車両の寿命に影響を与えた例は山手線の6ドア車が代表だが、ほかにも大和路線(関西本線)〜おおさか東線の〔直通快速〕が当初223系3扉車であったのにJR東西線でのホームドア整備のため4扉車に置き換えられてしまったケースもある。いっぽう大阪環状線では環状線・JRゆめ咲線(桜島線)の4扉と大和路線・阪和線からの3扉車が混在しているが、ラッシュ時の電車を3扉車に統一するという実験が行われる。

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