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zoom RSS 関西鉄優競演

<<   作成日時 : 2014/02/08 00:00   >>

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SL急行〔かわね路〕蒸気機関車の動態保存で知られる大井川鐵道だが、一般の旅客列車も各地の私鉄から譲り受けた雑多な車両が走る「動く鉄道博物館」の元祖といえるものだ。かつては金谷駅構内で東海道本線とレールがつながり、国鉄111・113系電車が乗り入れたこともあるし、かなり特殊な例では小田急SE車(SSE)を運行したこともある。
現在の電車は南海からの21001系、近鉄からの16000系、そして京阪からの3000系で (いずれも原番号)、紅葉などハイシーズンに臨時急行電車が運転されるほかは普通(各駅停車) 2両編成のワンマン列車である。塗色は古巣のものを保持しており、大阪では互いに顔を合わせることがなかった三者の競演が見られるのも特徴だったが、このたびもと京阪の3000系が引退を迎えることになった。

21003 大井川鐵道

21003

  • 大井川鐵道 崎平←千頭 2012-8
  • D700, AF-S Nikkor ED 80-200mm F2.8D, ISO250

よもぎ色の車体に濃緑の細帯は南海電車の旧塗色である。同社から移籍した21001系は通称「ズームカー」、大阪・なんば から高野山への直通 (電車は極楽橋まで、同駅からケーブルカーのりかえ) に開発、1958年に投入された。
ズームという単語はカメラレンズの可変焦点距離 (焦点距離による合焦点変動のないもの) を指すほか、おもに戦闘機の急上昇を示す意味もある。平坦線での高速走行と山岳急勾配線の登坂性能を兼ね備えたこの車両を、南海では「ズームカー」と称した。高野線の橋本〜極楽橋は急曲線が連続、さらに高野下から先は最大50‰という急勾配区間が連続するため、大出力電動機と連続降坂に備えた発電ブレーキを装備するほか、車体も一回り小さい17m級となっている。
前面は非貫通の2枚窓という国鉄80系「湘南形」を受け継ぐ、数少ない現役車両となった。中央部が転換クロスシートで車端はロングシート。窓の直上に補助照明の蛍光灯を配置するのは南海優等列車の伝統だった。
1961年には特急〔こうや〕用デラックスズームカー20001系が登場したが1編成のみの在籍で、冬季あるいは検査の際には21001系のクロスシート車が充当されたほか、ハイシーズンは臨時特急としても活用された。21001系の一部は島根県の私鉄・一畑電車(一畑電気鉄道)にも譲渡されている。のちに増備された「通勤ズーム」こと22001系の一部は支線に転じ、貴志川線へ移った車両2270系はそのまま和歌山電鐵の所属となっている。

16103 大井川鐵道

16103

  • 大井川鐵道 川根温泉笹間渡←抜里 2012-3
  • D700, AF-S Nikkor ED 80-200mm F2.8D, ISO200

近鉄16000系は南大阪・吉野線 (大阪阿部野橋〜橿原神宮前〜吉野) むけ特急用で、大阪線の「エースカー」に準じた性能・外観の車両である。1997年に2編成が入線、2002年に1編成が追加された。車両全長20.5mは大鐵の車両ではもっとも長い。
オレンジと藍色のツートンは、いまも名阪京伊を駆け回る近鉄特急のカラースキムだ。固定窓の客室は近鉄特急時代の回転クロスシートが並んでいる。ボックスシートのようにセットされているが回転は自由であり、さらに16003-16103の座席はリクライニングも可能だ。座席から見上げれば編み紐の「網棚」、いまや実態はパイプや棚板ばかりで、車掌放送での表現にのみ残るアイテムだ。
出入口は客室と仕切られないデッキレス構造なのが有料特急車両としてはめずらしいが、ワンマン改造で撤去されたのではない。これもかつての近鉄特急の標準仕様だった。

3008 大井川鐵道

3008

  • 大井川鐵道 崎平←千頭 2011-11
  • D700, AF-S Nikkor ED 80-200mm F2.8D, ISO250

そして京阪3000系。「京阪特急テレビカー」として1971年から活躍し、1989年から8000系の投入で置き換えられた車両のうち3008-3507の1編成2両が導入された。京阪は標準軌のため、台車はもと営団5000系のものに履き替えている。
オレンジと赤はもちろん京阪特急伝統のカラーで、京阪からの引退にあわせ千頭方3507の前面に「鳩マーク」特急サインが復活した。また当地での引退を迎え、金谷方も鳩マークを掲げ、3507に「テレビカー」の文字 (装飾のみ) が復活している。京阪テレビカーは最終期では編成中央・ダブルデッカーの隣だったが、3000系ではもともと三条方先頭車に設置されていた。
SL急行を撮りに行くときに乗る電車はいつも21000系か16000系で、3000系は新金谷で寝ている姿の見ることが多かった。1編成のみの存在であったことが、経年引退の遠因にもなったように思える。なお3000系の異端車でもあるダブルデッカー車は2013年の京阪引退後富山地方鉄道へ譲渡、1990年から入線していた10030系の京阪復刻塗装車に組み込まれ、2013年10月から「ダブルデッカーエキスプレス」の運行を開始している。

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