Aはここにある

東海道新幹線 品川駅23・24番線。2008年の全列車停車化以来、同駅は北に向かうときの大宮とともに私の定番乗車地となった。おきまりの自動放送のあと、ホームにすべり込んできた〔のぞみ〕の運転室窓には"G"の文字、そして1号車後部に大きなロゴ。N700A (G編成) だ。
N700Aは2月の営業開始からN700系Z編成と共通運用され、3月改正から山陽区間にも乗り入れているので、乗車列車に充当されるかどうかは運次第、逆に言えば〔こだま〕にも回ってくることがある。現時点ではまだ編成数も少ないので珍しい存在だが、やがては以前の300系・700系そしてN700系のように、日常の光景になっていくのだろう。

783-1003

783-1003

  • 東海道新幹線 小田原←新横浜 2013-2
  • D700, AF-S Nikkor ED 80-200mm F2.8D, ISO250
  • 拡大画像下側: 783-60

N700A (N700系1000番台) は東海道・山陽新幹線の主役となったN700系0・3000番台のマイナーチェンジで、700系の初期車を取り替える目的で増備を開始した。AはAdvanced (上級・高度な) を意味するという。
大きな変化点は足回りで、といっても最高速を上げるのではなくより確実に停止できることに注力された。具体的には、車輪と一体になっているディスクブレーキの締結ボルトがそれまでの内周 (車軸寄り) から踏面中央に変更され、ブレーキ力の強化により緊急停止の制動距離を短縮する効果があるという。(E5・E6系にも採用) そのほか台車振動検知システム、定速走行システムなどのこまかな改善が図られている。強い空気抵抗に打ち勝って高速運転する新幹線では走行中は力行を続けるが、従来そのノッチ操作はすべて運転士の判断によるものであった。定速走行は当分、ダイヤ乱れからの回復といった場面に活用される。
東海道・山陽新幹線では700系から車両ロゴマークが貼付されているが、N700Aのロゴは"Λ"の中央を「N700」が貫通する大型マークになった。またその貼り付け位置も0・3000番台では1・3・7・13・15号車東京寄り (洗面所部分) と11号車博多寄り (車販基地部分) だったものが、N700Aでは奇数号車の東京寄りへと拡大されている。

786-1703

786-1703

  • 東海道新幹線 小田原←新横浜 2013-2
  • D700, AF-S Nikkor ED 80-200mm F2.8D, ISO250
  • 拡大画像下側: 786-3709 (JR西日本)

その他ほとんど「まさがいちがし」の範疇になるが、ヘッド/テールライトのカバー形状が変更されていることと、運転台へ伸びる「新幹線ブルー」ストライプの切れ込みが深くなっているところ、中間車屋上の高圧母線カバー形状の差 (7000・8000番台で変更された) ぐらいしかない。N700系というシステムの完成度が高かったことを示すものだろう。
インテリアでも変更点は少ない。グリーン車の配色と普通車の座席生地パターン変更があるが、普通席ではヘッドレスト(座席頭頂部両脇) が大型化されているところがとくに目につく (しかしながら外側からそれと確認できない窓のサイズがまたN700系ならでは……)。デッキ部では洗面所の照明がLED化され、減光機能の追加とあわせ消費電力を削減している。洗面台に近づくと照明がフワッと明るくなるので、従来車との差異に気づくところだ。

JR東海ではN700Aで導入された技術をN700系にフィードバックし、在籍80編成を順次改造することも発表した。改造後の車両はX編成、2000番台を名乗り (XもGも、かつて二階建て新幹線100系が使用していた)、N700マークの右下に小さい"A"が追加される。786形に車号2222が登場する一方で、777-7および-77が近い将来消滅することになる。

この記事へのコメント

2013年06月29日 14:49
こんにちわ。

こうしてみると
ほんと旅客機のような窓ですね。
究極までいきついたのでしょうか…。

まだまだ進化するのかなぁ。
2013年07月04日 23:49
Anさん こんばんは。お返事が遅れましてすみません。

新幹線の窓はどんどん小さくなりますね。リニアのL0系はさらに小さい航空機サイズのようです(笑) 軽量化と強度確保、客室の快適性向上をぜんぶ考慮してこんなふうになっているそうですが、外のいろんなものを乗車しながらチェックする身としてはちょっとキツくなってきています(苦笑)
この窓(ガラスではなくポリカーボネートだそう)、近くに寄ってみるとボディとほとんどツライチといってもいいくらい段差がないんです。これも空気抵抗をおさえ、ひいては環境対策にもなることですが、速度的には高いE5系のほうにその段差が残っていたりするのは意外でもあります。