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<<   作成日時 : 2013/04/01 00:00   >>

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蒸気機関や内燃機関 (ガソリン・ディーゼルエンジンなど) の出力を表す単位として使われてきた「馬力」。文字通り、ウマ1頭が継続的に荷重を牽引するときの仕事率であり、1英馬力(HP) =745.7W(ワット)、1仏馬力(PS) =735.5Wである。現在の国際単位 (SI) ではこれら機関の出力、あとは空調機の能力 (kcal/h) などもワットで示すのが本来の姿だが、慣習的にPSやkcal/hで示されることが多い。
国鉄時代、ディーゼルカーのエンジン定格出力は180〜220PS (130〜160kW) 程度で、キハ65やキハ181系搭載の12気筒ターボエンジン (DML30HS形) が繰り出す定格出力500PSは、気動車としては破格の大出力であった。だがその後の性能向上は長足で、NN183 (キハ182) に搭載された改良型は660PSまで向上、キハ261系に至っては460PS×2で、その出足は国鉄時代の電車も上回るほどになる。
そんな高馬力の列車を横目に、わずか1馬力で人を運ぶ鉄道といえば……そう、馬車鉄道。旅客・荷貨物運搬の馬車をレールと鉄輪に置き換えた、鉄道の原型と呼べるものだ。

北海道開拓の村 馬車鉄道

リキ − 1

  • 北海道開拓の村 旧ソーケシュオマベツ駅逓所前←旧浦河支庁庁舎前 2012-10
  • D700, AF Nikkor 50mm F1.4D, ISO400

札幌市郊外の丘陵地に開設されている「北海道開拓の村」は、その名の通り開拓期の建物を移築保存し、当時の文化に触れることができる文化施設。その園内メインストリート中央にはレールが約500mにわたって敷かれ、札幌馬車鉄道をモデルとした二軸客車を「リキ」と「アラシ」2頭の道産馬(ドサンコ) が交替で引っ張る。
訪れた日はリキが牽引機(?) で、「性格: おとなしい」とある紹介文の通り、ゆっくりと客車を走らせていた。軌道は複線区間もあり、夏のハイシーズンには2両と2頭がすれ違う光景が見られるそうだ。雪に埋もれる冬期間は、馬車鉄道のかわりに馬そりが運行される。
「でも、これって所詮は遊覧鉄道でしょ?」 事実、私もそう思っていたのだが、折り返し休憩中の客車妻面に貼られたエッチングの銘板――この時点で只者ではない雰囲気が――をのぞき込んでみると、「北海道開拓の村 馬車鉄道車輌第1号 / 製造年月 昭和56年11月 / 製造所 日本車輌製造株式会社…」 うん、これは立派な鉄道車両だ。足回りを改めてみれば、ゲージは762mmとナロー標準、二軸車ながら軸ばねにコイルばねを使用し、手ブレーキとはいえ車輪踏面シューという一般鉄道車なみのしっかりした形態である。その他諸元は全長=4130mm 全幅=1712mm 重量=2t 定員=18人 (2両とも)。

784-80

784-80

  • 東海道新幹線 新富士→三島 2012-3
  • D700, AF-S Nikkor ED 80-200mm F2.8D, ISO400

日本車輌製造 (日本車輌・日車) は、愛知に拠点を置く鉄道・輸送機器メーカーで、1896年創業という鉄道車両製造の老舗である。新幹線をふくむJR東海・名鉄の車両を数多く製造し、他JRグループ・私鉄に三セク、様々な事業体への納入実績もある。2008年にはJR東海の連結子会社となり、超伝導リニアL0系先行製造車の一部も受注している。N700系0番台のラスト (Z80編成) にN700Aのトップ (G1編成) も日車製だ。
鉄道車両工場は飯田線・豊川駅近くにあり、そこからの新車甲種輸送はメディア等にも取り上げられ、広く知られるところになった。かつては東海道新幹線車両も浜松工場まで甲種で運ばれていたが2004年限りで終了、以降はトレーラーによる陸送 (担当は日本通運) となっている。こちらもテレビCMなどで有名になり、N700/Aの輸送日は深夜にもかかわらず沿道に大勢の見物客が繰り出すのだとか。



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コメント(4件)

内 容 ニックネーム/日時
楽しい記事、拝見しました(^_^)
なるほど1馬力 は読んで字のごとくですね(⌒-⌒; )
車は貴重品とのこと。侮れないものです。
teru
2013/04/13 18:30
こんばんわ。

開拓の村にも
足を運ばれていたのですね!
その取材熱にちょっとびっくりしました(^^)

たしかに『1馬力』だー
よくわかります♪
An
URL
2013/04/13 18:37
teruさん こんばんは。

読んで字のごとく1馬力の列車(?)ですね。客車についても思った以上に本格的なものでした。日車製ということでさらに納得です。
このときは1両のみ運行で、また時間の都合で外からの撮影だけでしたが、複線でのすれ違いも乗車体験してみたいものです(笑)
宮本康宏
2013/04/18 00:00
Anさん こんばんは。

こちら開拓の村に馬車鉄道が再現されていることを知り、機会があれば……と思っていたところです。数千馬力という本物(?)の魅力が相当なのでなかなか寄れなかったんですが、〔SLニセコ〕撮影の折、強引にスケジュールへ入れ込みました。
文字通りのたった1馬力で2t以上を牽引するわけですが、小さめなドサンコでも悠々と走っていて、鉄輪・レール転がり抵抗の小ささもわかるというものです。
にしてもわずかな滞在時間の間、こればっかり撮っていたという事実(苦笑) 次回はゆっくり、乗車も楽しみたいですね。
宮本康宏
2013/04/18 00:02

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