ステップからフラットへ-2

富良野線からの帰りは札幌へ。この時期に北海道へ来たからには、もうひとつ「学園都市線」の様子を眺めておきたい。非電化ながら札幌近郊を走ることで急激に利用の伸びた学園都市線 (札沼線) は、6月1日に札幌~桑園(そうえん) ~北海道医療大学が電化。今回は第一次開業として約7割の列車を電車へ置き換え、10月には石狩当別までの全列車を電車化する。二段階スケジュールは1982年の東北新幹線みたいだ。
電化にあわせて新型車両733系が投入され、先立って長期試験されていたアルミ車735系アルミ車や721・731系とともに電車運用についている。気動車はキハ201にくわえPDCもラッシュ時中心に残っており、電車とPDC・ヨンマルの競演、非冷房車を中心に運用を離れた車両たちの甲種輸送など話題も多かった。7~9月は「こころにくる旅。キュンと北海道」北海道DC (デスティネーションキャンペーン) の期間でもあり、多数の臨時列車運転とあわせ注目も集まっていることだろう。

クハ733-205

クハ733-205

  • 札沼線 石狩太美←あいの里公園 2012-6
  • D700, AF-S Nikkor ED 80-200mm F2.8D, ISO250

札幌駅8番のりばで9番に入る学園都市線電車を待つ。8番に据えつける〔スーパーカムイ〕の一瞬前に到着したのは、待望(?)の733系6連。前夜同駅でチラと見てはいたが、あらためて眺めると腰の低さが実感できる。E721系ほどまではいかないが、低床化 (客室床面高 1,050mm) によって出入口ステップが735系とも廃止され、いっそう乗り降りしやすくなった。
衝撃吸収の目的で顔面の中央部が張り出した顔つきは731系と同じ (ひそかにマツイ顔と呼んでます)。731系は構体を共有したキハ201が車体傾斜装置を装備するため、腰を境に上下両方がすぼまっているが、733系は上が垂直かつ下部の絞り込みが延長されているのでアゴのとがった顔に見える。
車内はロングシートで731系に似ているが、扉付近の折り畳み席は通常座席に変更された。デッキを省略し、風防つき袖仕切り・エアカーテン・開閉ボタンを装備するのは731系などと同じ。

モハ733-103

モハ733-103

  • 札沼線 石狩太美←あいの里公園 2012-6
  • D700, AF-S Nikkor ED 80-200mm F2.8D, ISO250

軽快に走り出した733系は、市街地を回り込むように北東の石狩市方面へと高架区間を進む。エンジン騒音のない車内は空調も完備され、快適さは格段に違う。従来3両編成だった昼間の列車にも6両運転が増えたことで、混雑緩和にもなっている。
地平に降りると、踏切ごとに虎縞の門型バーが建てられているのが目についた。架線事故防止のため、自動車の高さ制限を徹底しているのだ。20,000Vという高い電圧は近づいただけで感電するともいわれ、各駅に貼り出しているポスターには釣竿やホースでの水撒きなど、感電の恐れがある事例も挙げて注意を喚起している。
30分ほど走った石狩太美(ふとみ) で降り周辺を探してみたが、線路脇の雑草がだいぶ伸びている。結局、石狩川付近まで歩いてしまった。バックに石狩川橋梁 (ワーレントラス橋) を入れて俯瞰できるビトエ跨線橋からの撮影は、防風柵がさらに延長されてアングルがいっそう難しくなっているようだ。

クハ731-212

クハ731-212

  • 千歳線 上野幌←西の里(信) 2010-5
  • D700, AF-S Nikkor ED 80-200mm F2.8D+TC-14E, ISO250

731系も小径車輪 (810mm) を使用し、どちらかといえば低床型であるため、窓割が同じこともあって全体の印象に違いはない。黄緑の下についていたサブカラーの赤帯・青帯(キハ201) が733系には設定されず、側板のビードもなくなっているので側面はあっさりとしている。735系は側面帯もないのでさらにすっきり(?)
新十津川から直通するキハ40 400番台を併結したPDCも撮って、石狩太美から乗ったのはまた733系。(735系は来ていなかった) ところがスピードがなかなか乗らず、新川の札樽道オーバークロスではノロッコ号かと思うほどの徐行運転。あとで時刻表などを調べたら、あいの里教育大~桑園間でほかの電車より5分も余計にかかっている。従来気動車でも代替できる運用を残したと推察できるが、新鋭電車なのにキハ201系どころかPDCにも負けてしまう妙なダイヤにあたってしまった。

キハ201-302

キハ201-302

  • 札沼線 北海道医療大学←石狩当別 2010-5
  • D700, AF-S Nikkor ED 80-200mm F2.8D, ISO200

午後に 百合が原付近のカーブへ行ってみるため、もういちど札幌から乗った。こんどはキハ201、昼間の気動車列車は事実上同系で統一され、冷房化も事実上完了したことになる。
函館本線の普通電車と同時刻の発車で、勢いよくスタートしたキハ201は721系に食らいつき、桑園まで併走した。文句なしの高性能を垣間見ることができたが、10月の全面電化以降はどう扱われるのか? PDCキハ143が室蘭本線へ異動するのと入れ替えに、711系が札幌圏でふたたび使用されるという話もあわせ、有り余るほどの性能をどう使っていくのか興味あるところだ。

この記事へのコメント

2012年07月26日 16:59
こんにちは

731がデビューしてから
世代は15年ほどとだいぶ開きが出てきましたが
変わり映えのない列車ばかりになりました…

階段はなくなったのですが
733に乗る時つまづくことアリです(^^;

1段目が731よりも
ちょっと高い気がするんです…

ノーステップになったけど
ホームとおんなじ高さにはならずです。
車いすのかたの乗り降りは
いくぶんらくになったかと思います☆
2012年07月30日 23:17
Anさん こんばんは。

学園都市線の電化に合わせデビューした733系、実際に札幌駅などで乗り降りしましたが、ステップがないだけでなんとなく広く見えました。ロングシート主体になったことは善し悪しですが、昼間もけっこうな利用があることがわかったので、増結を含め着席需要には応えているといえましょうか。
ホームからの段差は残っていますね。731はステップを下側に張り出しているので、すこし低めにできるのかもしれません。(ちなみにE721系の床面は701系のステップより低い!)

東京では私鉄の床面もかなり低くなり、小田急線の3000・4000形などは駅によってエレベーターかと思うほどのツライチぶり。だから段差があるものだと思いこんでホームに降りると、「あれっ!?」と一瞬つまずくことがあります(笑)