夜空の道しるべ

福島県会津地方で大学サークルの「合宿」をした、1994年夏。都合でひとり遅れて夕方の東北新幹線で郡山へ向かい、磐越西線・只見線を乗り継いで小さな駅に降りた。
駅から宿まで歩いて10分。あたりに街灯がポツポツと並ぶ程度の暗い夜道で、ふと見上げた空には数え切れないほどの星が。思わず息をのんだ。

スロネフE26-1

スロネフE26-1

  • 東北本線 栗橋←東鷲宮 2010-6
  • D700, AF-S Nikkor ED 80-200mm F2.8D, ISO320

北の空で北極星の位置を知らせるカシオペア座と おおぐま座(北斗七星)。ほぼ年中見ることのできる位置とはいえ、関東で見られるのは空気の澄んだ冬が多い。しかしことしは両者の姿、ときに北極星もことのほかよく確認できる。3月の時点では都県の大ターミナル駅前でも星の数を簡単に数えられるほどだった。
東京の夜に点る灯は非常に広範囲で、夜景の規模では世界でも屈指だといわれる。しかしその明るさは星の瞬きをかき消してしまうし、なかには空に向かって強烈なサーチライトを放つパチンコ店などもあったりして、正直眉をひそめたくもあった。しかし、高い位置からネオンの消えた駅前を見下ろすとやはりさびしく、いつもより薄暗くなった街中や電車内で時にあの頃の心細さを思い出してしまうのもまた事実。

オハネフ25 15

オハネフ25 15

  • 室蘭本線 有珠→長和 2010-5
  • D700, AF-S Nikkor ED 80-200mm F2.8D, ISO200

東北本線に続いて東北新幹線も全線運転再開し、鉄道は沿岸部を除いて旅客・貨物列車とも平常の姿に戻りつつある。夜行列車では日本海縦貫線〔日本海〕と〔あけぼの〕が、関東関西と東北地方をつなげてきた。
そんななかで運休が続いていた寝台特急〔カシオペア〕と〔北斗星〕も5月20日発から運転を再開、〔トワイライト〕をあわせ国内の客車寝台特急が約2ヶ月ぶりに本来の姿を取り戻す。なお〔北斗星〕では2号車B個室寝台「デュエット」をB開放寝台に差し替えての運行がときどき行われてきたが、今改正からそれが所定となる。珍車のひとつ、オハネフ24 500番台の姿も頻繁に見られることになろうか。
両列車は1日に1.5往復と輸送量で考えれば微々たるものだ。しかし、東北を通じて関東と北海道を結ぶ列車が再開することの意味は、決して小さくはないだろう。北の空を目指して夜を駆けぬける寝台列車、これからも輝き続けてほしい。

この記事へのコメント

2011年05月29日 22:38
こんばんわ

ブルートレインのなかでは
個室でも食堂車でもなく
こちらのオファネフくんとロビーソロが好きです。

オファネフくんは
お顔があってツノつき
ロビーソロ窓のならびが不規則なところですね。
とくに503をみかけたときはラッキーな気分です!
2011年05月30日 00:01
Anさん こんばんは。

ブルトレの顔(最後尾ですが) ではオハネフ25 0番台の三面折妻が窓も大きくて、表情や車両全体のバランスなども含め気に入ってます。100・200番台の切妻はやっぱり威厳というものが足りません(笑)

車端のツノ(アンテナ)はいつ付け足されたかよく分からないんですが、小さなアクセントですね。〔日本海〕〔あけぼの〕のオハネフにもついていますし、廃止された〔北陸〕スハネフにもついていました。

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