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<<   作成日時 : 2010/10/02 00:00   >>

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1970年代以降の国鉄非電化路線で客貨車牽引に活躍したディーゼル機関車、DE10形。幹線向けDD51の技術を継承した中型の機関車で、全国各地の車両基地や操車場 (貨物ヤード) に配備された。国鉄からJR7社に引き継がれた唯一の形式でもある。
"DE"のDはディーゼル、Eは5軸駆動。車体は入換作業に向くデッキつき凸型で、前位側にエンジンと冷却器、後位側に運転台と暖房用蒸機発生装置 (SG) を置いた前後非対称のボディが、同形を強く印象付ける。下回りはそれぞれ3軸と2軸の構成だが、3軸のほうはカーブで各軸が独立に動き線路に追従する。このため軸配置の表記はAAA-Bとされる。台車枠が車輪の内側にあって、車輪がほぼむき出しに近いのも同形ならではだ。

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DE10 1120

  • 石巻線 鹿又→佳景山 2010-6
  • D700, AF-S Nikkor ED 80-200mm F2.8D, ISO250

ローカル列車から貨物、果ては寝台特急牽引の経験もあるほど汎用的な機関車のDE10だが、特殊目的の派生系も2形式製造された。除雪機関車DE15と、入換専用DE11。
蒸気機関車時代の車両による線路除雪は、雪かき車 (貨車扱い。称号はキ) が機関車に後ろから押してもらう形だったが、ディーゼル機関車では除雪部も機関車の一部として扱われる。夏は外されているが、DE15では「キ」に似た1台車式のラッセルヘッドを機関車前後に連結する。これは台車上で180度回転することができ、当初は片方連結で折り返し時は機回しをしていたというが、取り扱いの都合から2台のヘッドを両側に連結するようになった。
現在も定期排雪列車が運行することで全国から注目を集めているJR北海道で、夏季に〔富良野・美瑛ノロッコ号〕の牽引にあたるDE15 1534は、形式が示すとおり本業は除雪。さわやかなグリーンの機関車が、冬季は白魔と戦っているのだ。

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DE15 1534

  • 函館本線 深川←納内 2008-5
  • D200, AF-S Nikkor ED 80-200mm F2.8D, ISO100

もうひとつの派生形式、DE11は操車場などでの貨車入換に特化したもので、SGを外したかわりにデッドウェイトを積んで踏ん張りを良くした。外見はベースのDE10とほとんど変わらないが、例外として……というより国鉄〜JR機関車の中でも異色中の異色といえる存在なのが、DE11形2000番台である。
1980年、東海道線に乗り入れていた横須賀線電車を分離運転するため、横浜付近で並行する貨物線が横須賀線電車線に転用された。貨物には別経路の新線を建設し (1979年開業)、途中に横浜地区の貨物・荷物を扱う横浜羽沢駅を設置。同駅は住宅地の真ん中に位置しているため、周囲は防音壁がそびえたち、他の本線区間も高架橋全体がシェルターで覆われている。この横浜羽沢で入換に使用するため、試作機1901号の試験結果を踏まえ騒音対策を強化した2000番台4両が投入された。

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DE11 2002

  • 東海道本線 鶴見←新鶴見(信) 2010-2
  • D700, AF-S VR Nikkor ED 70-300mm F4.5-5.6G, ISO200

性能の近いDE11の名こそ与えられているが、その外見はあからさまに違う。まず目に付くのは床下全体を覆うカバーで、車輪から発生するきしり音などの発散を抑えている。また機器冷却の送風機も特殊な低騒音形となっており、そのため後位側 (写真左側) が延長され全長も約2m長くなった。1901とともに運転室に冷房を装備する国鉄唯一の機関車だったが、乗員の環境改善というよりも、開け放った窓から機械室の騒音がもれ出るのを防ぐ意味合いが強かったと見える。

大量に製造されたたDE10グループは、現在でもディーゼル機関車の最大勢力だ。しかし旅客会社では客車列車の実質的な絶滅で用途を失った。DE15についても、「機械」扱いの除雪車が導入されはじめたことで、活躍の場は急激に狭まっている。JR貨物でも在籍車の経年が進んでいるため、同社は先ごろJR東日本からDE15を購入しDE10に改造したが、同時にディーゼル電気ハイブリッド車両となるHD300形を試作、数年中にはDE10・11の置き換えに着手するはずだ。
見晴らしの良い田んぼの中に立つ。踏切が鳴って、向こうから単機のDEがやって来た。軽やかに奏でる「タタタン、タタン」という独特の5拍子を聞ける機会は、すでに貴重なものかもしれない。

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コメント(8件)

内 容 ニックネーム/日時
こんばんわ!

設計図のようなくっきり真横のお写真に
いつも保存してしまいます(^^;
スミマセン・・・以前のを振り返っても
見てしまうんです。

ノロッコ号も
こうやって真横からゆがみのないお写真を見ると
近くでのアップや編成写真では
気付けないことがたくさんありそうです。

しばし眺めさせてくださいm(_ _)m
An
URL
2010/10/03 18:16
こんばんは、DE10を撮影されてますね、渋いなぁ宮本さん。特にDE11 2002は狙って撮影されたのでしょうか。検査後のピカピカ感が伝わってきました。一方でドロんこのDE10を八王子で見たりもしてますが、これまた個性ですね。
teru
URL
2010/10/06 00:17
Anさん こんばんは。

さまざまな車両の形状・色彩の違いをみるのがこのアングルで集めている目的のひとつなのですが、いつもしっかり比べてご覧いただいているようで、まことにありがとうございます。
私は私でたまには正面からやアップで迫ってみたいなと思うのですが、いざ沿線に出ているとまずはココからって感じになってしまいます(苦笑)
宮本康宏
2010/10/06 23:06
teruさん こんばんは。

DE11、とりあえず2452レなら入ってくるかも……と充当情報も調べずに狙ってみました。もちろん空振り(?)だったこともあります(笑) 狙いというならば快晴でない日で、というところはありますね。
2002は塗装変更直後だったようで、綺麗さは際だっていましたね。国鉄原色のほうもなんとか綺麗に撮れないものかな。足元の柵もないのが一番いいのですかが、運転区間を考えるとなかなか良い条件が……ですね。
宮本康宏
2010/10/06 23:08
こんばんは、なるほど、2452レでしたか。運転区間を考えると、本当に側面撮影が難しい列車ですね。新川崎で、また撮影しに行きたいのですが、なかなか時間帯がこれまた難しい(^^;。次は中京のDD51あたりもターゲットでしょうか。
teru
URL
2010/10/06 23:26
赤とグレーのDE10、向日町にもいます♪
JR西日本の基地だけど、「JRF」って文字のDE10のが。入替専用なのか、時々構内をトロトロ動いています♪

ノロッコ号用のDE15、緑の模様入りで軽快な感じですね
さくらねこ
URL
2010/10/08 01:16
teruさん こんばんは。

武蔵野線東側でもDE牽引の高速貨物列車がそれこそ高速で走っているとか。早朝ということもありこの撮影も難しそうですが、一度目にしてみたいものです。
宮本康宏
2010/10/13 20:43
さくらねこさん こんばんは。

JRFのDEが向日町にいることもあるんですね。貨物ターミナルなどの構内を何度も往復するのは本形式のもっとも「らしい」姿で、見てると働き者だなあと思います。
北海道には釧網線のノロッコやSL補機など特別塗装のDEがたくさんいますが、この「富良野・美瑛ノロッコ」塗装がいちばん凝っていて撮るにも楽しいですね。
宮本康宏
2010/10/13 20:45

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