あかべぇの里へ

今年の夏はいろいろな事情で時間が取れず、そんな中での貴重な休日を使ってなんとかリフレッシュせねば! と、福島県会津地方を訪れた。その中心となる会津若松には磐越西線・只見線・会津鉄道が乗り入れ、列車もC57牽引の〔SLばんえつ物語〕を筆頭に、多種多彩な車両が集まる楽しい場所だ。

前夜新幹線で乗り込んだ郡山から、車で磐越道に向かう。まずは猪苗代駅周辺だ。いくつものトンネルを抜けて猪苗代湖畔へ近づくと、正面に磐梯山がどーんと構えている……はずだが、あいにく頂上付近が雲に覆われていた。山バックの風景主体で撮ることも考えていたけれど、それなら仕方ない(?) ここは車両撮影に専念しておく。

クモハ719-15

クモハ719-15

  • 磐越西線 翁島←猪苗代 2010-8
  • D700, AF-S Nikkor ED 80-200mm F2.8D, ISO200

東北本線・黒磯以北―交流区間の国鉄時代は、485・583系のエル特急が雁行する一方で普通列車の近代化は後れを取り、ED75牽引の客車列車が当たり前に走っていた。東北新幹線開業後、急行形455系や寝台電車(583系)改造の715系などでようやく電車化。それらも老朽化によって引退し、JR世代の電車に置き換わっている。
急行形は車両端2扉で使い勝手が悪かったため、その機器や台車を再利用して3扉式のステンレス車体に載せた719系が1989年に登場。後続の701系1000番台、新鋭のE721系 (数字がかぶっているがJR北海道の721系とは無関係) とともに、仙台~福島地区の普通列車に使用されている。客席のセミクロスシートは近郊形で一般的なボックス2つではなく、2人がけ座席が 横-後-後-前-前-横 の順に並ぶ、同系独自の配列となっている。
仙台地区の普通電車は、かつて白地に緑帯、ステンレス化以降は緑帯に白赤の細線を添えたものが基本カラーだが、719系のうち磐越西線 (郡山~喜多方) むけの車両は黒赤の帯 (前面は黒のみ) で印象が異なる。車体に貼り付けられているナゾの物体はご当地キャラの「あかべぇ」。会津地方の民芸品、牛の張子細工「赤ベコ」をモチーフにしたものだ。

クハ481-1015

クハ481-1015

  • 磐越西線 翁島←猪苗代 2010-8
  • D700, AF-S Nikkor ED 80-200mm F2.8D, ISO200

磐越西線にはその名も〔あいづ〕という特急列車が1往復、上野から直通していた。新幹線の開業後も長らく残された最後の東北昼行特急だったが、1993年に上野~郡山間を廃止して、郡山と会津若松・喜多方を結ぶ新幹線連絡特急〔ビバあいづ〕に変身する。担当する485系も黒・赤・銀の専用塗装となり、先頭車頭上の前照灯が撤去されて交直流特急らしくない姿になってしまった。
そこから同列車のたどった経緯は、あまりにも変化点が多すぎて私自身も追い切れていないが、2003年に快速〔あいづライナー〕に格下げされながら国鉄色に特急〔あいづ〕のイラストマークで運転された時期もあったりした。現在は2007年に登場した専用車両で運転されている。鮮やかな赤の地色にシルエットで描かれる磐梯山と鶴ヶ城が力強く、そこに謎だらけの「あかべぇ」が並べられてなんとも不思議な雰囲気だ。

夏から秋にかけての数日 (土休日)、「あかべぇ」485系は交直流車の特性を活かし、臨時特急〔あいづ〕として上野へ乗り入れている。当日はその日であった。各運転日の〔あいづライナー〕を代走するのは国鉄色583系で、期間限定ながら寝台電車の独特な雰囲気に触れることができる。

この記事へのコメント

2010年08月23日 00:17
あ!先を越された~(笑)あかべえの書かれたこの2つの車両、私も見てきました。もちろん、583系あいづライナーも♪
この「あかべえ」、最初見た時は「何これ?」って思ったのですが、3日間なんどか見かけているうちに、なんだかかわいい♪と思い始めました。
真っ赤&黒の485は、ショッキングでした。雷鳥と同じなんですよねぇ。でも485系っていろんな形でのこっているのですよね。今年は「やまなみ」が何度か京都に来ましたけど、これも元485系と聞きました。
私の磐越西線の旅行記、これから会津若松到着です。583系あいづライナーやあかべえは、まだまだこれからです。
2010年08月26日 23:29
さくらねこさん こんばんは。

短い休み時間でたくさん撮れる場所は……ということで、コチラも会津まで行っちゃいました(笑) 583系国鉄色にも乗られたんですね。
一見「なんだこりゃ?」と言いたくなるようなナゾすぎるキャラクターのあかべぇ、しかし見続けていると妙に癒される感じもあったりします(笑)

こんな派手すぎる塗装を施された「あかべぇ」電車ですが、〔雷鳥〕とおなじ485系なんですね。しかもこの編成は、以前青函トンネルを往復していた(その当時は国鉄色)ものだったりします。
JR東日本では「やまなみ」などお座敷電車の種車としても使われていますね。国鉄時代から各地に配置され、入線の制限が少なく走行実績も豊富という点で重宝されているようです。
teru
2010年09月01日 00:25
こんばんは、夏は会津でしたか。渋いですね。583系も相変らず走っているようで、頼もしいです。2000年でしたっけ、懐かしい今日この頃です。また、座席583系も乗りたいなぁ・・・。
あかべぇ電車も良いですが、流行りの国鉄色リバイバル塗装にも期待してしまいます。
2010年09月08日 22:30
teruさん こんばんは。お返事が大変遅れてしまいました。

週末の短い時間で効率よく撮って回るには……ということで、ひさしぶりの会津訪問と決めてみました。
国鉄色583系も元気に走っていましたね。あの時の赤い「あいづライナー」と青い「白虎」、青森駅の再現かと思わせる喜多方並びが思い出されます。
2010年09月09日 00:41
あ、懐かしいですね!リンクを置いておきます。

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  • 「あかべえ」がいっぱい♪

    Excerpt: あかべえ あかべえ あかべえ・・・「あかべえ」がいっぱいの列車 あかべえってなんでしょう? 最初見た時は、派手な赤で目が大きく「これ何?」って思ったけど 見ているうちに、なんだかかわいく思えてきました.. Weblog: さくらねこのPHOTO散歩 racked: 2010-08-29 00:43