ウォーミング・アップ

ひさしぶりに上野幌の築堤に立つ。いまひそかに注目している一般形DCの代表形式キハ40系、北海道の仲間を撮り集めよう、と連休のさなか札幌千歳へ乗り込んだところだ。
JR旅客6社に在籍する最多両数のグループで、まだまだ平凡といえる存在のキハ40だが、形態のバリエーションも意外に多く、地方独自の塗装は言うまでもない。そして特徴的な二重窓タイプは、北海道でないと見られない車両たちだ。
札幌圏での同系の舞台は「学園都市線」だが、準備運動に千歳線へ足を運ぶ。最初のターゲットはキハ183-5000番台 (ニセコエクスプレス/ファイターズ仕様) で走る日高本線直通快速〔優駿浪漫〕。その後も快速〔エアポート〕や721・731系の普通電車がかっ飛んでいくのをとらえていく。そのうち右側から飛び出してきた721系快速〔エアポート〕の青い帯を追うと……おっとこれは!

クハ721-1009

クハ721-1009

  • 千歳線 上野幌←西の里(信) 2010-5
  • D700, AF-S Nikkor ED 80-200mm F2.8D+TC-14E, ISO250

千歳空港駅が開業した当初、国鉄線での空港アクセスは函館・石勝~根室線を含む特急列車利用が前提だった。721系の登場 (1988年) で快速列車でのアクセスもはじまり、新千歳空港の開業 (1992年)と同時に運転系統が抜本的に見直された。アクセスは快速〔エアポート〕に統一、くわえて旭川からエル特急〔ライラック〕が1時間に1本、快速扱いで乗り入れた。また航空機利用客 (とくに空港行き) の着席需要に応えるため、721系にも指定席"uシート"が設定された。
当初721系〔エアポート〕のuシートは半室。3扉デッキつきで1両に2部屋ができる721系ならではの活用法だった。好評のため指定席は1両全車へ拡大、シートもグレードアップした専用車両を投入した。引き換えにuシートを持った先頭車は一般席に戻されたが、1009の1両だけが全室uシート仕様の先頭車で残り、6両の専用編成が検査などで戦列を離れたときの予備車となっている。普通や区間快速ではこの区画も自由席扱いなのでとても「乗り得」な車両だが、通常はF-5001とペア扱いなために、昼間の出番はそれほど多くないのだとか。

サハ721-3022

サハ721-3022

  • 千歳線 上野幌→西の里(信) 2008-5
  • D200, AF-S Nikkor ED 80-200mm F2.8D, ISO160

こちらが通常のuシート車両。(一昨年の同時期に撮影。季節の進み具合の違いも見て取れる) 乗務員扉がついて運転室のようにも見えるが、ここは指定席の車内改札も行う車掌が乗務するところだ。

そろそろ〔トワイライトエクスプレス〕の時間。先行するはずの〔カシオペア〕は当日本州側にいたので、ここではこの一本が勝負どころ。DD51重連に向けてアングルを調整し、右から機関車が接近する音を待っていると、左から785系が接近してくる。785系か…このあと〔すずらん1号〕が通過するから別に……と思ったら!!

クハ784-3

クハ784-3

  • 千歳線 上野幌→西の里(信) 2010-5
  • D700, AF-S Nikkor ED 80-200mm F2.8D, ISO250

〔スーパーホワイトアロー〕としてデビューした785系は、2002年に空港直通を〔ライラック〕から置き換えるため、4両基本+2両増結の2種類あった編成にuシート車両を1両挿入して5両編成とした。このうち2両編成は2組をつなげてあり、増結車も721系とおなじく車掌用の扉がつくので、5両全車に乗務員扉が存在し、特急電車としては珍しい形態だった。運転台のほうは2008年になって扉が封鎖され、運転機器も取り外されて中間車相当になっている。先頭車の面影を残しているものの、スカートも撤去されため形がシンプルになりすぎて逆にすっきりしない。
あぶれた2両編成1組はずっと使われないままだったが、突如〔スーパー白鳥〕789系の増結用車両に変身して函館に移動することになった。12月の東北新幹線新青森開業を控え、青函輸送も重視するというところか。顔全面が萌黄色の先頭車がとにかく目立つ存在だが、もう一方の先頭車はモハ785-300番台と本当の中間車になった。運転室の窓や扉も完全に取り払われ、しかし造形はそのままというこれも不思議な形……。

メインディッシュの前にお腹いっぱいになったような、こんな調子で飛ばしていくと後で大ゴケしやしないか心配だったが、終わってみれば一応所定の目的は達成できたようだ。

この記事へのコメント

2010年05月10日 22:23
こんばんは。

先の連休中は道内入りされ、様々なストックを集めてこられたようですが、まずは千歳線をゆく電車でウォーミングアップされたのですね。
でもどうやら前菜の電車でお腹いっぱいになられてしまったご様子(笑)。さっそく721のF-1009にも出会えたようで何よりです。
このF-1009、以前は6連のローカル運用に就いてなかなか出会えない存在だった気もしますが、最近はエアポート運用に就いていることが多く、以前より見つけやすくなったかもしれません。

また、785の先頭車の中間車化はこれまた妙というか、すっきりしすぎて逆に違和感を覚えますよね。
もっとも海峡線転用化改造された方はもっと凄いことになっていますが(笑)。
2010年05月11日 16:51
こんにちは。

連休中は千歳線内にもいらしていたのですね。実は私もこの上野幌築堤には行こうとしていたのですが、こちらでの生活が身に染みてしまい思うように体が・・・という訳で行けず終いでした(笑)
F-1009編成にも出会えたようですね。私もこの編成は何度か見ましたが、やはりこの時は普段普通列車の運用によく就いているF-3020編成がお相手をしていたので、こちらとしても新鮮でした。

785系も最近はまた話題に富んでいますね。
こちらの中間化された車両は完璧に中間化されたわけではなく、形式も“クハ”のままになっていますが、青函用の300番台のうちの1両は完璧に“モハ”を名乗るようになりましたね。
しかしながら、789系中間車との連結写真を見てみると違和感アリアリで・・・(笑)
試運転の様子も全く見れなかったので、機会を見つけては道南へ向かいそのインパクトある顔を拝んでこようと思っています。
2010年05月12日 20:31
こんばんは。
千歳線は列車密度が高い上に北海道の特急の大半が撮れるので重宝しています。今年も今月か来月くらいに北海道に行く予定ですが仕事の関係で撮影には実質1日しか使えないので、今回も千歳線メインの撮影で、支線区の各種気動車までは手が出せそうにありません。

こちらのメインディッシュに期待しています。
2010年05月13日 22:41
加藤さん こんばんは。

千歳線は準備運動には好適ですが、いきなり最初から飛ばし気味ですね(苦笑) まあそれでも、全体でいろいろ手持ちのコマを増やすことができたようです(笑)
ここでもいきなりF-1009に785系の珍車ときましたが、そのほか721系F-1にキハ281-900番台なども通過し、なかなかの収穫ではありました。
こんどは海峡線改造された785系300番台の方も、狙ってみたいところです。
2010年05月13日 22:43
特急北斗さん こんばんは。

連休中は札幌へ戻られて久しぶりの撮影を楽しまれたようですね。
785系については最近動きが興味深いですね。〔スーパーカムイ〕も、例の件からいつもより785系を見かける機会が多かったようです。
中間化同等になった先頭車もそうですが、こんど海峡線に向かうモハ785-300番台はさらに不思議な造形となっていて、見てみたいような見たくないような…(苦笑) とはいえ一度きちんと撮り収めたいと思っています。
2010年05月13日 22:46
kakeyamaさん こんばんは。

上野幌の築堤は場所としてもアクセスしやすく、そして被写体は〔エアポート〕から道南・同等への特急そして貨物列車と多くの種類が通過するので、一日いても飽きないほどですね。通りかかった方の話では、ほんとうに一日中この辺りで撮りつづけた方もいらしたとか。
このあと札幌を中心として道内のキハ40などを撮り集めることができましたので、いくつかご紹介していきたいと思います。
2010年05月29日 23:38
こんばんわ!

今日の北海道は久しぶりの晴れ
やっと抱えているものがふっきれたので
どっぷり道央圏で撮ってきました。

エアポートでF-1009+F-5001の名コンビが
入っていました(^^)
千歳線下りではじめに撮ったんですが
すぐ新千歳で折り返してくるので
あえて待って上りでも撮ってやりました☆

わたしも通勤でみかけるのですが
最近はF-1009と
ローカルの0代や3000代とのコンビが多いです。
2010年06月02日 21:30
Anさん こんばんは。

F-1009とF-5001コンビをご覧になったのですね。…ってそういえばこの時、F-1009だったことに安心しきってペアの編成を確認していなかったんです(苦笑) どうやらこの時期は別の編成と組んでいたようですが。
新千歳行きならすぐ戻ってきますから再度狙えますね。私がコレを撮ったときは小樽行きでした。

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