ギラリ!

ここで紹介している各車の画像は、ちゃんとお見せできる画面にするためいじり倒している。具体的には露出の調整・傾きの補正・トリミング(縮尺の統一)など。後処理を前提としているので、このサイドビューアングルに限った話ではないが、私の場合デジタル写真はほぼRAWで記録している。JPEG同時記録も可能だが、容量を確保するため使っていない。
だから、車体の白い黒いというのは実はそれほど問題ではない。白のほうがうっかりすると飛んでしまうから気をつけているけれど、程度の問題だ。一番厄介なのは……

姫新(きしん)線の姫路~佐用(さよ)・上月(こうづき)間に登場した新型気動車キハ122・127を撮りに、太市(おおいち)で降りた。近くに直線区間があり、足回りや背景もまずまずの場所。
架線がない区間では車体大きさの見積もりが難しく、とりあえず確実に入りそうな50mmレンズで構えてみた。しばらく後にさきほど乗ったキハ127 2連の折り返し列車が接近、カメラを振りはじめたけれど、レリーズポイントの直前で嫌な予感!
気がつくと太陽が真後ろだ。ステンレス無塗装の地肌、とくに光沢仕上げの板は光をよく反射するので、車体が見事なまでに真っ白である。参ったなあ……

キハ122-3

キハ122-3

  • 姫新線 太市→余部 2009-4
  • D700, AF-S Nikkor ED 80-200mm F2.8D
  • ISO200, 1/320, f8
  • RF2009-07-072

これに限らず撮影は基本的に順光を前提とした計画を立てているが、ステンレス車での反射問題は時々見落としてしまう。「ギラリ」とよく呼ばれるこのきつい反射は、イメージの表現としてはいい武器にもなるけれど、このアングルに関していえば邪魔なだけだ。前後1時間でもずらせば問題はほぼ解決するのだが、撮影に使える時間も限られれば、妥協もせざるを得ない。露出をギリギリまで抑え、線路からすこしでも離れて仰角をできるだけ抑えるしかないか……。
キハ122・127の車体は223系やクモハ125形と共通の構造で、前面も223系の流れを汲んでいるから、新装なった姫路駅で新快速と並んでも違和感がなかった。客室は2-1列の転換クロスシートで、サービス面でも遜色がない。気動車らしく低いホームへのステップを張り出しているが、運行区間はホームをかさ上げしているので最初から埋め込まれている。
車体外板にトンボのマークが貼られているのは、沿線の たつの市が童謡「赤とんぼ」の作詞・三木露風の故郷であることにちなむ。置き換え前、キハ40系の茜色もそれをイメージしたもの。余談だが、区間右側の余部は「よべ」で、鉄橋で有名な餘部(あまるべ・山陰本線)とは同一県内ながらまったく別の場所だ。

キハE120-5

キハE120-5

  • 米坂線 羽前小松←中郡 2009-4
  • D700, AF-S Nikkor ED 80-200mm F2.8D
  • ISO200, 1/200, f10

同時期に登場したJR東日本のキハE120形もスタイルは似ており、こちらはキハE200を従来型気動車のシステムに置き換えたものともいえる。キハ110系との共通運用で米坂線・磐越西線に投入され、キハ52などの国鉄形車両に置き換わったことで同線の冷房車化が完了した。車体中央のマークは〔SLばんえつ物語〕にも登場するオコジョで、「森と水とロマンの鉄道」磐越西線のマスコットである。
線路の向きと太陽の位置から、ここでは太陽がほぼ真横になるギリギリの時間からの撮影である。結果から言えばはじめの2本は共通運用のキハ110で、ようやく同車を撮れたころにはちょうど良い角度になった。

この記事へのコメント

2009年06月16日 15:51
こんにちは。
姫新線に登場したキハ122・127もこちらの789系1000番台のような光沢仕上げのボディなんですね。
このボディは一番太陽光をギラリ!と反射させるのではないでしょうか。
この223系に準じた顔つきの、1両ないし2両編成で活躍する気動車が登場すると西日本から発表された時は正直驚きました(汗)

キハE120もキハ110と共に米坂で活躍していた国鉄型気動車を一掃してしまいましたよね。
新しい車両は乗ると清々しくて良いものですが、やはり魅力的なのは国鉄型には敵わないような気もします・・・。
小さな鉄道博物館
2009年06月18日 05:24
おはようございます。

私もデジカメ購入して一年がたちました。たしかにデシカメはとても便利でラッコのクーちゃんで初めてフルに使用しましたが、どうしても作られた色?が今だにピンとこず鉄道撮影はやはり銀塩がメインとなってしまいます。当初デジカメでギラリを撮ると白とびなる物も知らず(笑)ピカピカ?光る画面も「これは何?」と感じていました。まだまだデシカメ奥深い物がある様なので研究の連続です。パソコンなる物に一度もデーターを入れた事がないのでカメラの画像で楽しんでいます。(笑)
2009年06月18日 20:46
特急北斗さん こんばんは。

789系1000番台もそうですが、平板のステンレス車はときどきこんなベタ反射を起こしてしまいますね。ここでは昼頃できれいに順光になると思ったのが、裏目に出ました(苦笑)
キハ122・127もキハE120も、新しい車両は性能も良く快適なのは事実。しかし引き替えに国鉄の香りを残す車両がまた一つ去っていくのを見るのも、複雑な心境ですね。
2009年06月18日 20:49
小さな鉄道博物館さん こんばんは。

デジタル撮像素子のハイライトにはいつも神経をとがらせますね。もちろんプレビューはしますが、肝心の被写体がその瞬間までいないというところに、いまでも難しさを感じることが多々あります。もっとも、カメラでハイライト警告(点滅)が出ているところでもぎりぎり階調が残っていたりして、そこを突いていくのもデジタル現像ならではかなと思います。
逆にダーク側は思う以上に表現力があり、シルエットにしたつもりの写真さえ時に車号などを確認できたりします。
2009年06月25日 23:32
こんばんは~

撮影をしていてイメージカット的にギラリとするのはアリですが、キッチリとサイドビューを撮ろうとしたときには厄介なものですよね。
私も昨冬にスーパーカムイ用の 789系の各車を真横から撮ろうとして冬の時期の太陽の低さから豪快にギラリを食らってしまいまして、スーパーカムイというと本数の多い列車ではありますが、何度撮っても豪快にギラリされてしまう始末(笑)。
自著のサハ788の画がまさにそれなのですが(笑)。
国鉄全盛期の頃にはその時代背景もあってステンレスボディの車体なんて一部の車両に限られていましたから、そう考えるとピカピカなステンレスのボディにギラリとされるのって今の時代ならではのものと言えるかもしれませんね。
2009年06月26日 23:47
加藤さん こんばんは。

ステンレス車のギラリは、ことこのアングルに関しては厳しいですね。太陽の低くなる冬場は、床下機器の描写もしやすくなるだけに悩ましいところ。スーパーカムイ789系で何度もギラリされたとのこと、お察しします(笑)
国鉄時代はステンレス車も非常に少なかったし、外板もコルゲーションつきでまた違った表現もできるはずですが、最近のはみんなフラットだからなあ……と嘆息したりもします。

この記事へのトラックバック