歴戦の証明

朝から晩まで働くJR貨物の機関車は、下回りから車体まで鉄粉などで汚れていることが多い。一日一本くらいの決まった仕業に終始する現在の旅客用機と比べるのは酷というものだが、とくに日本海縦貫線はその長距離と厳しい気象条件のため、車体の汚れや傷みが目立つ。しかしそこには、痛々しさというより歴戦を経た戦士の逞しさを感じたりもする。

夏期間は寝台特急〔日本海〕の下りも京阪間で撮影が可能。長岡京ちかく、秋にはコスモスで埋まる田んぼに向かい、とりあえず所定の成果は得たものとして、日没まで条件を変えながら撮影を続けた。特急から普通までいくらでも来るから、練習台としても好適。
そんな中、他とあからさまに違う轟音が耳に入り、構えた先にローズピンクのEF81があらわれた。腰の白帯は延命工事を受けたことを示す……のだが、それが白とわからないほどの汚れが長旅を感じさせる。
あとで貨物時刻表を見てみたが、それらしい列車はこの時間には通過しておらず、4076列車(八戸~百済)が何らかの理由で遅れたのではないかと。

EF81 120

EF81 120

  • 東海道本線 長岡京→山崎 2009-6
  • D700, AF-S Nikkor ED 80-200mm F2.8D
  • ISO200, 1/25, f9

この大きさだと気づきにくいけど、シャッター速度1/100秒を境として歩留まりが急激に低下する。事実この写真も原寸ではけっこうブレていたり。もうちょっとシャキッとした画面を……ということで、北陸本線での同形――これまた汚れがひどいが――もご覧に入れたい。これまた該当する列車がなく、同じ4076列車と仮定して話を進める。

EF81 129

EF81 129

  • 北陸本線 丸岡→春江 2009-2
  • D700, AF-S Nikkor ED 80-200mm F2.8D
  • ISO250, 1/400, f8

新鋭機EF510の登場で経年機がすこしずつ置き換えられつつあるEF81だが、富山機関区の同形は現在でも35仕業を持ち、北から南まで、昼夜を分かたず活躍を続けている。しかもこの仕業、八戸貨物を4077列車として出発、東青森(信)~米原(操)経由で吹田(信)まで、実に1,134km (営業キロ)にわたって同列車を牽引するロングランだ。ことし3月の改正から八戸まで入線するようになった。
ちなみに吹田からはDD51に継走され、城東貨物線(おおさか東線)を通って百済(くだら・関西本線)まで行く。そんなところも珍しい列車である。

この記事へのコメント

小さな鉄道博物館
2009年06月11日 05:51
おはようございます。

この機関車を以前初めてみた時はもの凄い迫力を感じた記憶があります。たしかに汚れは歴戦の証明でもありますね。写真からヒシヒシと感じてしまいます。こちらでもDF200がもの凄い汚れをみますが昨年まで901号が酷い状態でしたが3月に全検上がりとなり綺麗な姿になってくれました。DF試作機としていつまでも頑張ってほしい物です。
また週末は雨模様で札幌で行われるよさこい祭りも最悪になりそうです。
2009年06月11日 22:41
こんばんは。
機関車の車体の汚れは、過酷な戦歴の証なのですね。レールの上を走る鉄道は水溜りなどなく、そんなに汚れないかと思っていたのですが、鉄粉が汚れの原因でもあるのですか。画像を拡大して見ると痛々しいほど、どちらも汚れていますね。
その理由が、同じ機関車が1134kmも受け持つと知り、なるほどと思いました。思わず貨物時刻表を開いて4077列車を探してしまいました。
2009年06月11日 23:23
こんばんは!。富山区のEF81は吹田のそれよりもヨゴレ方に迫力がありますね。ローズピンクの色褪せのしかたも素敵です。それに比べると高崎の機関車はどれもキレイ。短距離運用が多い為でしょうか。
2009年06月12日 00:36
こんばんは~

機関車の汚れってやっぱり勲章のようなもので検査から出たばかりのキレイな姿もいいですが、やっぱりある程度汚れていた方が何故かカッコよく思えてしまいます。
特に貨物会社に所属する機関車は一度出てしまうとなかなかねぐらに帰れないことからその汚れ方も顕著ですよね。

こちらでは国鉄形機関車というと DD51がメインになりますが、すっかりDF200に押され、今ではDF200の方が過酷な運用になっているかもしれません。
実際、撮影に出ていると煤けてガングロになった DF200に出くわすこともしばしですし(笑)。
2009年06月13日 07:38
おはようございます。

本当にすごく頑張って働いているのですね。
この汚れが歴戦を物語っている…頑張れ~! と応援したくなります。
そして、私もそんな姿がカッコよく見えます。
さくらねこ
2009年06月13日 21:25
EF81-120、ほんと色がくすんでしまってますね!見た目かまわず懸命にがんばってる!って感じです。
私も、先日桂川駅で下りの日本海を撮ろうと待っていた時、反対向きにEF81-120が走って行きました。めずらしく「はるか」と併走、なんと撮れたのでアップしたんですよ~帰ってからしらべたら、遅れていた4058レのようでした。
え?宮本さんが撮られたのも6月ですか?もしかして、私が撮ったのと同じの?!私のは6日(土)です。
http://blogs.dion.ne.jp/sakuraneko_photoart/
2009年06月14日 00:29
小さな鉄道博物館さん こんばんは。

新車や全検上がりのピカピカな姿もいいですが、やはり貨物牽引機は汚れているくらいが似合っているようにも思えます。DF200-901も全検を受けて、これからも活躍してくれそうですね。

週末毎に天気が崩れるパターンでどうもいけませんね。早朝撮影が可能な貴重な時期だけに、私も天気予報を気にしながらあれこれ思案する日々だったりします。
2009年06月14日 00:31
水無月さん こんばんは。

鉄道車両の汚れは、走行の振動で巻き上げる路盤の埃にブレーキシューとの摩擦、電車・電機では屋上のパンタグラフが架線をこすって出る塵埃が主といえます。
どんな車両でも多かれ少なかれ汚れはつくものですが、富山のEF81はこのように顕著なんですね。やはり行路の長さに加え、信越・羽越線での海からの強風そして冬の降雪とあって、とくに条件は厳しいようです。
2009年06月14日 00:31
teruさん こんばんは。

貨物機というものは程度の差こそあれ汚れ気味ですが、富山のEF81はこのとおり大抵のカマがこんな状態なんですね。それはそれで、長距離を走る同形らしいなとも思います。
色の褪せ方も、厳しい日本海縦貫線の気候を物語りますね。
2009年06月14日 00:32
加藤さん こんばんは。

旅客会社のきれいな姿を見慣れた身に貨物機の汚れは驚くほどですが、それも働く機関車の勲章といえるかもしれません。とくに富山区EF81の運用表を見ると、まああちこち飛び回っていて、なかなかネグラに帰ってこれませんしね。
そして北海道ではいまやDF200のほうが過酷なようですね。こちらはまたディーゼルの排気が加わりますから、いっそう黒く煤けて……(笑)
2009年06月14日 00:33
静さん こんばんは。

こんなにも汚れながら重い貨物列車を引っ張る姿は、応援したくなりますね。
とくにこのEF81貨物機は長距離牽引と厳しい気候から汚れが目立つのですが、そんな姿も格好良く見えてしまいます。
2009年06月14日 00:48
さくらねこさん こんばんは。

じつはさくらねこさんの記事を拝見しまして、それで急遽ネタを切り替えてしまいました。そう、コレ同じ日の撮影なんです。こっそり長岡京を訪れちゃいました(笑)
当該列車は4058レなのですか。そうとうな遅れですね(所定では「午前」6時過ぎ通過)……なるほど確かに貨車はコキ100系(100km/h)でした。
長岡京東口の車掌車も、一瞥ていどですがこんどは確認できました。桂川駅にも初停車です(笑)
さくらねこ
2009年06月14日 01:07
そうですか~!いままでもップしたいと思う車両が宮本さんとかぶることが時々あって、あ!まただ!と恐縮してたのですが、今回は逆でしたか!
京都へいらっしゃってたのですね。お会いしたかったです!目的はどの列車だったのでしょう?日本海かな?たしかに、今は下りが明るい時間帯になってきて、撮れますものね♪
さくらねこ@携帯at西日本パスで由布院より(また九州車両でネタかぶるかもです(笑))
2009年06月15日 00:22
さくらねこさん またこんばんは。

この日はお察しの通り〔日本海〕がメインで、上りでももちろんOK(翌日撮影)なのですが下り側もどうにかならんものか……という目的でわざわざ訪れるあたり、相当なものですね、我ながら(笑)

いよいよ西日本パスでお出かけですね。湯布院というと、やはりアレとかアレなのかな? (笑)

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