重連の咆哮

千歳線の旧線を活用したサイクリングロード。上野幌駅から歩いて20分ほどの築堤からは現在の千歳線がほぼ正対する。下り列車は勢いよく雑木林から飛び出してくる一方、左手遠くに駅が望めて上り列車の接近は容易に知ることができる。
午後2時過ぎ。夕方と呼ぶにはまだ早い時間に札幌を出発する、上り〔トワイライトエクスプレス〕がやってきた。上野幌までの下りから一転、西の里信号場までのゆるく長い上り勾配は、上りブルトレ最初の見せ場といってもいいだろう。ノッチオンした2両の機関車は勢いよく紫煙を噴き出し、1,100PS×4基の唸りがあたり一面に響く。

画像

DD51 1006

  • 千歳線 上野幌→西の里(信) 2007-12
  • D200, AF-S VR Nikkor ED 70-300mm F4.5-5.6G
  • ISO200, 1/80, f5.6

非電化区間の本線牽引機として全国で見られたDD51。いま旅客列車の先頭に立つのは北海道内だけになってしまったけれど、その最後の舞台で寝台特急3往復を重連牽引していることが、多くの撮影者を北海道にひきつける要素の一つではないだろうか。蒸機の最終期は敵役と見られた同機が、追われる身となって注目を集めるのは皮肉といえば皮肉だが。

最大でも500t程度の旅客列車牽引が重連となることは少なく、勾配区間が連続するような区間に限られる。室蘭本線ルートはその平坦さが買われて函館~札幌間のメインルートになっているのだが、それでもブルトレ牽引が重連とされるのは、通過時間帯の兼ね合いからできるだけ高速を維持するダイヤ上の要求が働いているようだ。事実、早朝深夜の〔はまなす〕では最大増結でも単機でまかなわれている。看板列車でもあることから運転に余裕を置きたいという考えもあるのだろう。
そんなDD重連も日によっては〔北斗星〕1往復にまでなってしまう。最盛期は最大片道5本だったから、ずいぶん減ったものだと嘆息もするし、しかしまだ最大3本は残っていると見ることもできよう。それ自体が貴重な客車列車と一緒にもうしばらくの活躍は続くと思うし、またそうであってほしいと願う。

この記事へのコメント

小さな鉄道博物館
2009年04月30日 06:17
おはようございます。

この上野幌付近は札幌から近い割りに実にロケーションが良く札幌時代は少しの時間でもここに通いました。当時は土手下に水田が駅付近まで広がり下から上からと色々構図を変え撮影したのを思い出しました。
今だ札幌発のブルトレは慣れません。(私は青函連絡船を乗って青森からブルトレに乗る時代がメインでした)でもDD51重連ブルトレは本当に迫力があり音もまた豪快で写真からそれが伝わって来ます。これからも北海道ブルトレが注目されそうですね。
2009年05月03日 01:01
美しいですね!
北斗星のDD51の重連は、両方とも流れ星のついた北斗星用の青いDD51なんですね。DD51は赤いのを見かけますけど、客車を牽いている野はほとんど見かけないので、こういうのを見てみたいです♪
つぎつぎと機関車牽引の寝台特急が廃止され、残るは北海道など北行きばかりになってしまいました。しかも重連ですし、見にいけるまでがんばってほしいです
2009年05月03日 06:59
おはようございます。

貨物列車も愛媛では走っているところを見ることはあまりないので、うわ~…と思ったのですが、DD51はまた素敵ですね。
こうして客車を引いて重連でで走る姿はとてもカッコイイです。
私もこの姿をいつか見てみたいと思います。
2009年05月06日 07:22
小さな鉄道博物館さん おはようございます。お返事が遅れてすみませんでした。

ここは札幌から近いのに北海道らしい雰囲気が出て、いい場所ですね。地形図を見ればすぐ近くまで住宅地が迫っているのですが。
以前は連絡船での本州連絡でしたね。私も最終年の初渡道で体験できましたが、はるか北まで足を伸ばし、平坦線を豪快に走るブルトレもまた北海道ならではかなと思います。道内夜行は消えてしまいましたが客レ最後の砦、これからも注目が続くと思います。
2009年05月06日 07:26
さくらねこさん おはようございます。

道内のブルトレは星マークの輝く青いDD51重連での牽引が続いています。最後の客車牽引になってしまいましたが、広大な大地をひたすら走るブルーの客車とディーゼル機関車はどの季節も画になります。
当面は同機での牽引が続きそうなので、ぜひ一度ご覧ください。〔はまなす〕で北海道入りしてからでも、十分に時間があります(笑)
2009年05月06日 07:29
静さん おはようございます。

DD51の凸型構造は本来構内入換や小規模な運転に向く形なのですが、いつのまにか定着してしまった感じがあります。
ブルトレから旧客そして貨物まで多彩な車両となじむ機関車ですが、重連で走る姿はやはり迫力があり、ブルトレを高速で牽くのもまた北海道ならではと思います。いつかご覧になれると良いですね。
2009年05月10日 23:06
こんばんは~

上野幌の築堤をゆく上りブルトレは上野幌駅を過ぎてから続く勾配からその先頭に立つ機関車も大きく唸りをあげて通過していきますが、タイトルの通り「咆哮」という表現が一番似合うかも。
先日は私もサイクリングロードから撮影してきましたが、ホント周囲にその音を響かせながら通過していくんですよね。
また、作例の機関車が1006号機というところもニクイです。
北海道にしては珍しい3面タイプのラジエターカバーを装備し扇風機も装備していなかった機体でしたが、事故から復旧した際にそれらオリジナルの姿が薄れてしまったんですよね。
そんな同機も海外へ転売のため廃車となり、北海道から離れていってしまったのは寂しい限りです。
2009年05月12日 22:23
加藤さん こんばんは。

貴重なDLのブルトレ牽引でもある北海道のDD51重連。ここはまさに咆哮という感じで、スピードは〔スーパーおおぞら〕などより遅いですが、迫力という点ではまったく劣らないですね。
この日〔トワイライト〕の先頭に立った1006号機、北海道では珍しいタイプと知ったのは撮ってしばらく後でしたが、そんなことも思い出しセレクトしてみました。でも1006は海外売却でもういないんですね。

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