つばさによせて

「つばさ」という名前は、私が最も好きな列車名称のひとつ。
いまでは古参ともいえる1961年生まれ、はじまりは上野~秋田間を奥羽本線経由で運転開始した気動車特急(80系→181系)で、1975年に485系化された。東北新幹線の開業と同時に福島発着の連絡特急に転じたが、〔やまばと〕とあわせ3往復残った上野発着列車が〔あいづ〕とともに東北本線に彩りを添えていた。
1992年、〔つばさ〕は改軌した奥羽本線を山形まで直通する「山形新幹線」の列車愛称に選ばれる。東京~福島間は〔やまびこ〕と手を携えて240km/hで、そこから板谷峠の38‰勾配を力強く登る二つの顔を持つことになった。福島駅での併結・解放作業は、いまでも「ギャラリー」の絶えることがない。

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411-9

  • 奥羽本線 羽前中山←かみのやま温泉 2007-6
  • D200, AF-S VR Nikkor ED 70-300mm F4.5-5.6G
  • ISO160, 1/320, f9
  • RF2007-09-033

新在直通用として、はじめて在来線規格で登場した新幹線電車400系。登場時はメタリックシルバーの塗装(普通鋼製)で、アイボリーベースの従来車と強烈な対比を見せた。現在の塗装は1999年の新庄延伸を機に変更されたもので、腰帯とツートーンはJR東日本新幹線ブランドを位置づけるデザインとなっている。当初6連が輸送の好調で1995年には7連となり、旅客列車最大の17号車が登場した。
併結相手を200系からE4系"Max"に変えつつも17年間活躍した同車に、いよいよ世代交代が迫る。2008年末からE3系2000番台と順次交代し、2009年度中に現役を退く予定だ。

東京方、11号車のグリーン車411形式は、現行新幹線では唯一の横3列シート。その後秋田新幹線〔こまち〕用のE3系はグリーン車も横4列になり、新庄延伸で増備したE3系1000番台もそれにならったため、車両により仕様が異なることになった。しかも両系列は共通運用のため、どの列車にどちらが当たるか予測がきわめて難しい。指定席の前売りも、両者で共通する席番しか行わないことになっている。

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E311-1003

  • 奥羽本線 羽前中山→かみのやま温泉 2007-6
  • D200, AF-S VR Nikkor ED 70-300mm F4.5-5.6G
  • ISO160, 1/250, f9
  • RF2007-09-035

昨年11月のこと。山形・秋田もネタ補給したい、とくにもと試作車のL1を……(結論を言えば、それは叶わなかった)と思い立ち、せっかくなので両方のグリーン車を乗り比べてみることにした。といっても、前者は述べた通りなのでほとんど賭け。
当日夕、東京で〔富士・はやぶさ〕をスナップして新幹線ホームに上がると、見えてきたのは屋上の下枠交差パンタ! 勝った、と思った。E3ならここはピンク色のシングルアームパンタだ。
ブルトレを見下ろし出発、一路北へ。冷え込んだ夜の山形に到着し、すぐあとからやってくる定期〔つばさ〕はどうかと思うと……乗った臨時とどっちにしようか迷ったけれど、これで良かったのだ。
それで肝心の居住性だが、もちろん400系のほうがゆったりとしている。しかしE3系も体格にもよるが窮屈というほどではない。普通車(とくにE3)は狭く感じるのだが……。そういったこととか列車定員とか料金とかいろいろ絡んで、じつは東日本の新幹線グリーン車もけっこうな「乗り」であったりする。

1978年の電車特急イラストマーク化で、〔つばさ〕は赤地に鷲の翼を想わせるグラフィカルで力強いデザインをもらい、そのマークも私にはお気に入りだった。
新幹線では、当初"400"をグラフィックパターンにしたロゴが掲げられた。塗装変更に伴い"TSUBASA"のロゴタイプを脇に配した、こちらは優美な翼が舞う。

この記事へのコメント

2009年01月18日 01:29
つばさだ♪つばさだ~♪
走っているのを一度見てみたい列車の1番が、つばさです
昨年は東京に行くことが何度かあったので、東京駅のホームで見ることができました
でも、疾走しているところがみたいです

「つばさ」が登場したときテレビで走ってるのをみて、ビックリ!しました
在来線を走る新幹線、、、とは聞いていたのですが
田んぼのど真ん中の踏切に、いきなりメタリックの車輌が飛ぶように走っていったのですから!
まわりの景色とシャープなシルバーメタリックの車体のアンバランスにぶっとびました(笑)

色濃くなった緑の中を走るつばさ、緑のラインが周りの緑と調和していますね
しかし、これ、いったいどのくらいのスピードで走ってるんでしょう?
見事にピシッと止まってますね
お見事な流し撮りで、惚れ惚れします
小さな鉄道博物館
2009年01月18日 07:06
おはようございます。
たしかにこの「つばさ」登場時のインパクトは凄かったです。このまま翼を付ければ空を飛んで行きそうでした。(笑)先日トマムの山奥?まで行き「旭山動物園号」を見た際、当ブログの流し撮りしたら面白い被写体と思いました。(実に側面がカラフルです)寒さは厳しかったですが雪景色ともマッチしていました。これは次回の課題として週末の湿原号では色々と画策しています。(笑)
2009年01月18日 19:55
こんばんは。

「つばさ」は見たことがないです。
カッコイイですね。
パッと見ると400系もE3系1000番台も同じに見えてしまいました (笑)。
こちらも世代交代なんですね。
2009年01月18日 20:28
さくらねこさん こんばんは。
お、なんだか喜んでいただけるようで、嬉しいですね(笑) ちょっと季節外れなんですが、お褒めもいただきありがとうございます。

新幹線区間でのフルスピード走行も迫力があります。下り列車では後に続くのが巨体のMax・E4系ですから、そのアンバランスさも。
確かに踏切を通る新幹線は前代未聞でした。当時マスコミなどにいろいろ言われた新在直通も、いまではすっかり定着しているようです。
この付近の踏切には、400系のイラストが描かれた注意喚起の標識があるんですよ。面白いので写真に撮って同時に載せちゃいました(笑) 秋田新幹線の方には〔こまち〕をあしらったものが…。

山形・秋田新幹線の在来線区間では最高130km/hです。もっともそこまで出せる区間は限られていて、特に板谷峠では勾配とカーブで70km/h程度。写真の付近だと、90km/hくらいではないかと思います。
2009年01月18日 20:29
小さな鉄道博物館さん こんばんは。

〔つばさ〕登場時のシルバー一色と鋭角の前頭はやはりインパクトありましたね。在来線規格でスマートな車体がそう思わせるのかもしれません。

「旭山動物園号」は、時折道内各地へ遠征しているようですね。白一色の中のカラフルな車体は、通常のアングルでもよく映えるでしょうね。
またそちらではいよいよ釧路SLの運行開始とのこと、力作を期待しております。
2009年01月18日 20:31
静さん こんばんは。

静さんが東京へ訪れられたときは、まだ上野から東北新幹線で福島乗り換えでしたね。
このグリーン車だとちょっと違いが出にくいかも(笑) じつは普通車の方が違ってて、E3系が1列ずつの小窓に対して400系は2列ぶんの大窓なのです。新幹線用としては異例ともいえる窓の大きさも、私の好きなところでした。
世代交代の早さは新幹線の宿命ですが(0系はそれ同士で代替わりした)、みんな飛行機のごとく覗き窓みたいになって、景色をいっぱい取り入れる大きな窓が思い出語りになってしまうのは残念でもあります。
2009年01月18日 21:39
こんばんは~

そういえば 400系もそろそろ置き換えなんですよね。
そして「つばさ」といえばミニ新幹線ですが、開業した当時は新在直通をしてしまうことにずいぶんと驚いた記憶があります。
そうそう、「つばさ」といえば赤地に白い翼のマークでしたよね。
宮本さんもそうかと思いますが(笑)、やっぱり私は485系のときの方が印象が強いかも。
さくらねこ
2009年01月18日 22:29
またまたこんばんわ~
在来線との直通、、、で思い出したことがあります

新幹線と在来線は軌道幅が違うんですよね
新幹線は私鉄と同じ、と子供の頃聞いていました
新幹線の工事中、阪急電車が線路の引替工事中、先にできていた新幹線の線路を走っていた時期があるそうなんです
両方が接近している大山崎や水無瀬あたりだと聞いています
今だったら、大騒ぎでギャラリーがいっぱいになりそうですね
私は小さかったので見てはいませんが・・・
2009年01月18日 23:11
加藤さん こんばんは。

いや本当に、ミニ新幹線の源流400系が引退する時期になるとは。先行車が試験車として登場し、当時の日本最高速をたたき出したのが、ついこの間のような気がします。
485系につばさのマークは私にとっても印象深いですね。本文に書きそびれてしまいましたが、一度在来線の〔つばさ〕に乗った経験もありますので。
2009年01月18日 23:15
さくらねこさん またこんばんは。

関西私鉄は標準軌(1,435mm)が多いですね。いっぽうの関東はJR在来線と同じく狭軌(1,067mm)が主流なんです。
確かに上牧~大山崎で線路移設時に新幹線の軌道を借りていましたね。ホント、今だったらカメラがわんさかと出るのかな(笑)

新在直通ではレールを三線または四線(!)にして在来線と共存する案も出たようですが、豪雪地帯ということもあって結局改軌に落ち着きました。秋田新幹線の一部区間では新在線路を並列するほか、三線軌条の区間をつくって〔こまち〕がすれ違いできるようになっています。
2009年01月19日 21:39
またまた、こんばんは。
北海道の中だけにいると、なかなか新幹線には目がいかない私…。
「つばさ」も「こまち」も実物はもちろん、プラレールでしか見たことがありません(恥)。
400系とE3系の違いも知ることがなく、2枚のお写真を行ったり来たりして、まるで間違い探しのように、見比べてようやく分かった次第です。
こちらでお写真を拝見しなければ、ずっと知らずに、多分、世代交代のニュースだけ聞いて終わってしまうところでした。
シルバーの車体にグリーンのラインの、今にも羽ばたきそうな翼のマークはスマートでカッコいいですね。
知識がなくて、なかなか気の利いたコメントが出来ずに申しわけありませんが、こちらにお邪魔すると色々と勉強になります。
2009年01月19日 23:39
水無月さん またまたこんばんは。

400系とE3系、確かにこうして並べると間違い探しみたいですねー(笑) 編成の反対側はもっと違うのですが、それはまた別の機会に(E3-1000と2000の違いはそれこそ間違い探しだな…)

コメントはそう気張らずに、お気軽にお寄せください。スタイルから「スマート」でも「カッコいい」でも、はたまた「え゛……?」なんてのでも、感じ取っていただければ幸いです。ネタ振りやコメントの返事など、私もまた勉強になっているのです(笑)
teru
2009年01月20日 00:27
2009年度中に現役引退ですか・・・知りませんでした。地味な引退になるのかな~?。

山形新幹線・・・、踏切のある新幹線、カーブで先頭車両が見える新幹線、板谷の坂道を下る新幹線。板谷といえば思い出す・・・庭坂大カーブ。素敵なところでしたなぁ・・・(^^。でも、客車列車全盛の頃、訪れてみたかった・・・。
2009年01月20日 23:49
teruさん こんばんは。

1月号の記事を見直したら、年度中どころか「21年(今年)夏ごろまで」ってなってますね。あっという間ではないですか。雪との取り合わせは今季がラスト、か……。
最近は各社とも味をしめたか、引退興行は派手になる傾向がありますが、新在〔つばさ〕競演とか、またやるんではないかと。

峠に庭坂、どーいうわけか訪れましたね(笑)いまも通る度に思い起こします。

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