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zoom RSS 永遠の超特急

<<   作成日時 : 2008/11/30 00:00   >>

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「ゼロけい」という、すこし不自然にも思える言葉がこれほど世間ひろく使われたこともないのではないか。1964年の東海道新幹線開業以来、代替わりはしたものの、実に44年間にわたって走り続けた新幹線電車0系がついに引退する。
ファンのみならず、一般の人々にとっても「夢の超特急」最後の花道は注目に値する話題のようで、なつかしいアイボリーに青帯の原塗色に戻って以降、人気ぶりはにわかに高まった。私が夏に〔こだま639号〕を追いかけた日も、ホームには老若男女問わずコンパクトデジカメやケータイをその鼻先に向け、あるいは記念撮影する乗降客の姿が目立った。

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22-7951

  • 山陽新幹線 西明石←姫路 2008-8
  • D200, AF-S Nikkor ED 80-200mm F2.8D
  • ISO100, 1/125, f11

最新鋭のN700系とか500系に比べればずんぐりした形状で、いつしか「団子っ鼻」とまで言われるようになったけれど(…私はそう呼んだことは一度もありませんが)、登場時の在来線電車を考えれば十分に衝撃的、未来的なデザインであったことは想像に難くない。
標準軌間に欧米と遜色ない大断面の車両限界を制定し、その余裕が後の100系2階建て車、さらにMaxへと継承された。その一方で客室床面高さや架線高さは在来線とも大差なく、「ミニ新幹線」山形・秋田新幹線にもつながっている。
平屋建てなのに大仰に見えるけれど、銀色の部分は一体型の空調機カバーになっているので、実際の屋根高さはN700系とさして変わりがない。運転台上にチョンと乗っかった静電アンテナ(架線の電圧を測る)が、場所を若干移動しつつほぼ同じ形状を保っていることも見逃せない。

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784-7

  • 山陽新幹線 西明石←姫路 2008-8
  • D200, AF-S Nikkor ED 80-200mm F2.8D
  • ISO100, 1/100, f11

N700系の鼻先は意外にも平べったい。横から見ると0系のラインもそう遠くないように見えるのは私だけだろうか。正面からだと鳥が翼を広げた形に見える「エアロ・ダブルウィング」は、最新の「遺伝的アルゴリズム」を用いて導き出されたものだ。いっぽう0系のモデルになった試験車両1000形は「美しい形状が空気抵抗も少ない」という理念の下、「零戦」を手本にして模型と風洞実験から造り上げられたという。
空気抵抗や騒音などの環境問題へ適応しながらスピードアップを図るため、新幹線の先頭形状は絶えず変化し続けているのだが、100系→300系→500系とだんだん尖っていき、一転700系→800系→N700系で丸い形状へ戻っているのが興味深い。そう考えると0系の理念は、ある意味正しかったといえるかもしれない。それにしても……こうして比較すると500系が鉄道車両として前代未聞のスタイルであることが、つぶさに見て取れるわけで。

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522-1

  • 山陽新幹線 西明石←姫路 2008-8
  • D200, AF-S Nikkor ED 80-200mm F2.8D
  • ISO100, 1/160, f10

最後まで残った3編成の行方はどうなるのだろう。動態保存という話も一時聞こえた気がするが、今後九州新幹線との直通がはじまると700系「レールスター」が〔こだま〕に転用されるという。その状態で0系が運転できる余裕があるかどうか……。

なお、21-1はじめ大阪の交通科学博物館にある4両は、機械遺産に続いてこのたび鉄道記念物に指定された。JR西日本で訓練用に使われていた21-2は鉄道博物館へ譲渡され、近々の展示が待たれる。青梅鉄道公園にある22-75は車内見学も可能で、なつかしいシルバーの転換クロスシートの座り心地を確かめることもできる。修学旅行で通路側テーブルを前後から引き出し「ドア」にした人もクラスに一人はいたはず、だ。
では、超特急の始祖・1000形(2編成)はどこへ行ったのか? 開業後は救援車および総合検測車――元祖「ドクターイエロー」として新幹線の運行を陰で支えていたが、初期車両の老朽置き換え開始にあたり浜松工場に「新幹線車両解体設備」が設置され、その試験として最初に電動ノコで斬られてしまったのだ。合掌。


■0系を常設展示するおもな施設


鉄道博物館 (21-25の前頭) http://www.railway-museum.jp/
青梅鉄道公園 (22-75) http://www.kouhaku.or.jp/ome/
佐久間レールパーク (21-2023の前頭) http://recommend.jr-central.co.jp/rail-park/
交通科学博物館 (21-1,16-1,35-1,22-1) http://www.mtm.or.jp/
四国鉄道文化館 (21-141の前頭) http://www.city.saijo.ehime.jp/khome/kanko/oshirase/tetsudorekishi.html

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2008/12/03 23:39

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コメント(10件)

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おはようございます。

私の中では新幹線というとやはり 「夢の超特急」 である0系と、100系です。
その後の新幹線はよくわからなくなってしまいました (笑)。

こうして横顔を見せていただいても、0系は丸っこくて可愛いです。
500系のようにすごく尖がった姿から、またN700系のように少し丸くなっていく…というのがよくわかって興味深く見せていただきました。

西条の四国鉄道文化館で0系新幹線の展示を見ましたが、前の部分だけでカットされていたのでちょっとビックリしました…。

URL
2008/11/30 07:20
こんにちは。

とうとう今日で0系新幹線ラストランとなりましたね。
新幹線とは無縁の私でも、唯一乗車したことがあるのが夢の超特急0系です。
もちろん修学旅行ですが、とにかく早いと驚いたことと、車窓からは富士山が見えたことが思い出です。
0系のサイドビューをクリックして、ビックリ。乗客の姿は・・?。でも今日は満席なのでしょうね。が、乗りたくても乗れない人もいるのに、指定券がヤフオクに流れる悪しき事態に悲しくなりました。
500系でも私には新鋭に見えるのに、もう残り3両なんですね。
新幹線事情はよく分からない私ですが、N700系は美しいですね。丸い小さな窓が飛行機を連想させます。
0系ラストラン、何事も無く、華々しく最後を飾ってほしいですね。
水無月
URL
2008/11/30 15:24
静さん こんばんは。

0系の定期最終運転も無事に終わったようですね。
最近の新幹線はその形状も複雑で、とらえる角度によって表情が全然違ってきます。いっぽう0系のシンプルな造形は、どこから見ても美しく感じたものです。

西条の四国鉄道文化館に行かれ、0系のカットモデルをご覧になったんですね。先刻さよなら運転をした国鉄色気動車のうち、キハ65が期間限定で展示中だそうです。
宮本康宏
2008/11/30 22:35
水無月さん こんばんは。

修学旅行で新幹線に乗車し、富士山をご覧になったのですね。きょうはその場所、表富士の名撮影地に行ってみました。
朝方晴れていたとしても、午後になると機嫌を損ねやすいのが富士の手強いところですが、きょうは一日中雲がほとんどかからず絶好の撮影日和でした。そんな日なのに思ったより人が少ないのは、やっぱり西日本に流れて行ったから、かな(笑)

写真の0系は早朝の区間運転なので、それほど乗っていませんでした。さすがにきょうは満員だったでしょう。
N700系に主役を譲る500系ですが、8両編成になって0系の後を受け継ぎ、これから山陽路を中心に活躍します。
宮本康宏
2008/11/30 22:43
こんばんは〜

0系もついに終焉となってしまったんですね。
こちらでは新幹線って馴染みのない車両ではありますが、でも新幹線といえば0系のスタイルが最初に思い浮かぶほど。
そう考えると馴染みのない私にとっても印象深い車両だったのだと思います。
最後は登場時の姿に戻されましたが、これも有終の美といったところでしでしょうか。

一方でこれまた気になる存在が500系ですよね。
500系がデビューしたときにはそれこそインパクトがあってファンでなくともカメラを向けていたものでしたが、そんな同車も引退の時期というのですから時の流れの早さに今さらながら驚くばかりです。
加藤 勝
URL
2008/12/01 00:33
加藤さん こんばんは。

加藤さんにとっても新幹線といえばこのスタイルなんですね。それほど広く知られた0系も無事に定期営業を終え、12月上旬の臨時〔ひかり〕が本当のラストランですね。
ニュースによれば、やはり全車除籍(廃車)となる模様。それは残念なことではありますが、登場時の姿に戻り、全国からこれほど注目されて有終の美を迎えたのは感慨深いところです。

一方こちらもその先が気になる500系ですが、今後は〔こだま〕主体で山陽路で活躍していくことになります。
12月以降も〔のぞみ〕は残りますが、やはり3月改正で2往復まで一気に減ったのが痛かった……。各ポイントを通過するのが良い時間帯になっているのが幸いですけれど。
新幹線の世代交代も実は相当なペースで、今回もそうですが一気に稀少になって、実に油断なりません。
宮本康宏
2008/12/01 01:21
「500系ですが、今後は〔こだま〕主体」なんですか(^^;、びっくりですね。

0系といえば、東海道新幹線ラストランを浜名湖へ撮りに行ったのを思い出します。古き良き思い出ですね。思ったより、撮影した機会が少なかったですよ0系、やはりなんでも撮っておくべきですなぁ。
teru
2008/12/02 01:18
teruさん おはようございます。

行きましたねえー……浜名湖まで。あのときは確か〔富士〕〔はやぶさ〕〔さくら〕も撮ったんでした。
やがて山陽のみになってしまう500系ですが、逆に各駅でじっくりそのスタイルを観察できるようになる、と思えばいいかもしれません。

続いて700系「レールスター」も〔こだま〕に行くということは、100系はともかく300系の立つ位置も危うくなりそう。カウントダウンはすでにはじまっていますよ(笑)
宮本康宏
2008/12/02 08:15
とうとう0系も定期運転から退いてしました
新大阪に行けば一通りの新幹線に出会えたので、いつまでも走っていると思っていました
新幹線=0系は、世界に誇る日本に鉄道技術だと思っているので、ほんと、おつかれさま!といってあげたいです

その影で、500系が8両編成でこだまに・・・
騒音とエコでない、ということで東海道新幹線から撤退になったと何かで読みました
500系が一番カッコイイ!と思っているので
16両編成の弾丸のような走りが見れなくなるのは残念です
で、ひそかに、1日2往復しかない500系のぞみを追っかけてます・・・
さくらねこ
URL
2008/12/03 23:37
さくらねこさん おはようございます。

0系は世界に誇る「シンカンセン」を語るに欠かせない存在ですね。これは鉄道発祥の国にも認められるところで、先頭車1両がはるばるイギリスに渡って国立鉄道博物館に展示されたことでもよくわかります。ほんとにおつかれさまですね。

そして格好良さではどれにも負けない500系もまもなく表舞台から降りることになりますが、居住性が若干悪いとか、座席配置が違って(東海には)使い勝手が悪いとかいうのが一応の理由ですね。
現在、定期〔のぞみ〕は2本ですが、連休や年末年始には臨時〔のぞみ〕、山陽の〔ひかり〕〔こだま〕に入ることもありますので、時刻表もチェック(非常に煩雑な注記でわかりにくいですが…)してみてください。
宮本康宏
2008/12/04 07:46

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