瑞穂の国で

車両をサイドビューとするには一定の条件がある。
  • 線路と同一の高さで正対する
    これは絶対。

  • 線路から一定の距離を取れる
    あまり広角域では歪曲などの収差や動体ぶれなどが避けられない。

  • 周囲が開けている
    左右があまりに窮屈だとタイミングを取るのが難しい。また住宅地の真ん中でカメラを振るなど不審な行動はできれば避けたいところ。

ゆえに撮影地の多くは水田地域となる。場所を検討するとき、ウォッちずで「"」印の存在はきわめて大きい。日本が瑞穂の国で良かったとあらためて思う。畑でも良さそうに思えるが、盛土や植物の背丈がつかみにくい。

画像

クハ419-5

  • 北陸本線 丸岡←芦原温泉 2007-5
  • D200, AF-S Nikkor ED 80-200mm F2.8D
  • ISO160, 1/250s, f5.6

福井市の北、北陸有数の米どころである福井県坂井市を通過する北陸本線の丸岡付近。普通の撮影にももちろん好適な場所だが、適度に離れた位置を道路が並走する箇所も多く、サイドビューの素材集めにはうってつけの場所だ。線路が南北に走っているので、午前と午後どちらでも使い勝手がよい。
福井近郊と富山以北を中心に運用される419系交直流電車は、かつて世界唯一の寝台座席兼用特急電車として日夜活躍していた581・583系の余剰車を、車体をそのままに近郊型―普通専用車へ改造したものである。一時期は北陸本線の全区間で見られた同系列も老朽化が進み、敦賀直流電化と521系の投入で勢力を狭めつつある。クハネ581由来のクハ419もなかなか捕獲が難しくなっているようだ。
同系や同等の改造車715系(現在は廃系列)は動力台車の歯数比を高めているので、鈍重に見える車体とは裏腹になかなかの加速度を見せる。そのぶんモーターが高回転するため高速域での騒音は大きく、沿線で待っているとその接近が音だけで判別できるほど。一方で遮音が行き届いているのはさすがもと特急車両、中央のボックス席に座っていれば〔雷鳥〕にも劣らぬ旅情を味わえる。
狭いドア、小さな窓、やたら高い天井、分断された客室……異常と表現したくなるほど特殊な改造の数々を今でも目の当たりにできる419系電車は、国鉄改革の貴重な生き証人である。

この記事へのコメント

teru
2008年07月09日 22:53
いまだにこの改造車が活躍中とは、知りませんでした。
撮影データの開示、ありがとうございます(^^.。参考にさせて頂きます。
teru
2008年07月09日 22:56
たびたび・・・
この季節になると、下草が生えてしまいますよね。JRが草刈しないようなところが増えていて、さらに流し撮の撮影地が減ってしまっているのでは?と危惧しております。
2008年07月12日 23:59
teruさん こんばんは。
下草は確かに厳しいですね。下草どころか某線は天然緑化軌道にまでなってしまいます(笑)
ただ思いもよらない場所が空いてたりして、それを探すのも楽しみの一つ…ではありますが。
やはり、殺風景ですが冬場の方がいろいろとラクなのも確かです。

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