sideviews

アクセスカウンタ

zoom RSS じぇじぇじぇ! J・ダイナー

<<   作成日時 : 2013/11/30 00:00   >>

トラックバック 0 / コメント 0

食は旅の楽しみの一つ。駅弁などを買い込み座席で食べるのもいいけれど、ちゃんとしたテーブルに載った温かいものを味わえるのは食堂車ならではのサービスだ……と言いたいところだが、いま時刻表でナイフとフォークのマークなんてほとんど見ないし、食堂を意味する「シ」の形式を持つ車両も絶滅寸前まで来てしまった。時代の流れといえばそうであるが、1980年代まで新幹線〔ひかり〕のほとんど、多くの在来線特急に(エル特急にも)日本食堂→J・DINER が営業する食堂車が連結されていたことを考えると、やはりため息をつくしかない。
そんななかで今年は食堂車の新形式が登場した。ご存じ「ななつ星in九州」。贅を尽くした豪華編成は食もその旅を特色づけるもので、最大定員30の7両編成にダイニングカー・ラウンジカーの2両が連結されている。
いっぽう北東北の八戸線でも10月から食をテーマにした列車、「TOHOKU EMOTION 〜東北レストラン鉄道」が走り出した。「ななつ星」とおなじく、旅行商品として催行される団体臨時列車の扱いとなる。こちらはキハ110系を改造した3両編成。改造車とはいえ新デザインの車両を撮りに行く機会をうかがっていたが、車両登場のニュースを何気なく眺めていると、“キハ110-701+キク112-701+キハ111-701”…キクシ!?「じぇじぇ!」 まさかの食堂車2形式目だった。

キハ110-213

キハ110-213

  • 磐越西線 堂島←会津若松 2013-4
  • D7100, AF Nikkor ED 80-200mm F2.8D, ISO125

キハ100・110系はJR東日本が1990年から投入した新型気動車。非電化ローカル線も多く抱える同社が、老朽化し馬力も足りない国鉄形気動車の置き換えとサービスアップを狙い開発したもので、従来国鉄形との連結は考慮せず、軽量車体と直噴エンジンによって電車に匹敵する走行性能が得られた。なお後継であるキハE120形・キハE130系との併結は可能。
ラインナップは16m級のキハ100・101と、20m級のキハ110・111・112。このうち101は左沢(あてらざわ) 線用のロングシート車、キハ111・112は片運転台どうしでペアを組む (幅広貫通路を設けているのもこれまでにない仕様である)。室内は101を除きセミクロスシートでキハ100・110・111にトイレを設置、当然ながら全車冷房となり窓は固定化された。
この車両にはじめて乗ったのは磐越東線だったが、始発・郡山のスタートダッシュだけで、これまでのディーゼルカーと全く別次元だと理解できた。その後も多少の勾配をものともしない力強い走りだったことは、いまでも印象強い。
スカート部に銀色のパイプが並ぶ量産先行車 (TOHOKU EMOTIONの種車にもなっている) は釜石線の急行〔陸中〕むけに製造されたほか、秋田新幹線工事期間中の迂回列車として設定された特急〔秋田リレー〕にも充当された(300番台)。山岳区間を中心に投入されているが首都圏近郊の八高線 (高麗川〜高崎) でも運用されており、見に行くのは難しくない。

キハ111-701

キハ111-701

  • 八戸線 八戸→長苗代 2013-10
  • D7100, AF Nikkor 50mm F1.4D, ISO125

TOHOKU EMOTIONの運転開始は「ななつ星in九州」の営業開始と同じ週だ。限られた時間の中で両方狙いたいところだがスケジュールがきつい。「ななつ星」をテッパンのテンパル(天拝山−原田) で一撃後、福岡→羽田→青森と一気に飛ぶしかないのか……と思っていたのだが、公表された「ななつ星」詳細なダイヤを確認しようとして見えた文章が「ただし、2013年10月19日〜20日を除きます」……「じぇじぇじぇ!?」 土曜日の行先は決まった。そのあと北海道へ渡り〔SLニセコ〕(編成にはオハシ47という車両が連結されている) を撮ろうという、別な意味での欲張りプランである。
秋晴れの空の下、始発駅の八戸近くに構え列車を待つ。予想時刻から少し遅れて、左から白い列車がゆっくり近づいてきた。キハ110そのものも白めの車両だが、TOHOKU EMOTIONは真っ白なボディで、そこにレストランの外装をイメージしたレンガ状の模様がほどこされている (線がゆがんでいるのは陽炎のせいだけではない)。八戸方1号車は個室ダイニング、久慈方3号車は開放室のダイニングで、中央2号車には厨房とオープンキッチン、カウンターを設置。3両編成全体がひとつの食堂車だといえる。

キクシ112-701

キクシ112-701

  • 八戸線 八戸→長苗代 2013-10
  • D7100, AF Nikkor 50mm F1.4D, ISO125

もともとローカル向けと扱われていた気動車の食堂車は特急形のみの存在で、制御付随車「キクシ」も初登場。水の確保を第一とする厨房のため、およそ食堂車の床下は水タンクで占領され、初のディーゼル特急では食堂車を付随車キサシ80としていたが、その後編成出力向上のため走行エンジンを搭載したキシ80では水タンクを床上に置かざるを得ず、食堂定員はキサシ80の40に対し8名減の32だった。キハ181系ではエンジン強馬力化の余裕でふたたび付随車 (キサシ180) となっている。
キクシ112の定員は0、座席のない食堂車というのもめずらしい。それでいて運転台がある (まず使用されないだろうが) 車両だが、かつての電車食堂車は編成ほぼ中央に位置することもあり、車両基地で分割後の移動に用いる簡易運転台が準備されていた。当車の床下には依然エンジンが搭載されているが、これはサービス電源用である。

終点の久慈はことしの連続テレビ小説で話題沸騰(といいつつ私自身は見る機会がなかった) の地であるが、八戸線を含む当地も震災の被害を受けたところである。海岸近くを走る区間の多い八戸線が全線復旧したのは被災から1年後。線路沿いには高台へ上がる避難はしごが設置されたほか、並行する国道にも浸水区間・浸水予想区間などの標識が目に入り、あの脅威があらためて迫ってくるのだった。

テーマ

関連テーマ 一覧


月別リンク

コメント(0件)

内 容 ニックネーム/日時

コメントする help

ニックネーム
URL(任意)
本 文
じぇじぇじぇ! J・ダイナー sideviews/BIGLOBEウェブリブログ
文字サイズ:       閉じる